【初心者でもわかる】メタバースとは?
2022年3月、米大手クレジットカード企業アメリカン・エクスプレス社はメタバース(仮想空間)やNFT(非代替性トークン)に関する商標登録を提出した。というニュースで再び、メタバースと言う言葉を目にする機会が増える予感がしています。
そもそもは2021年にFacebook(フェイスブック)が社名をMeta(メタ)に変更したことがもっとも衝撃的だったとも言えます。
その中でいよいよ、『知っているようで知らない』では済まないメタバースの可能性を見ていく必要が出てきました。
【わかりやすく】メタバースとは結局何か=三次元仮想空間
メタバースは、超越を表す古代ギリシャ語の「meta」に、世界を表す「universe」を掛け合わせた造語であり、語源とさえれています。
インターネットが世界中のコンピュータなどの情報機器を接続するネットワークと説明するならば、メタバースはインターネット上にある三次元の仮想空間のことです。
この時点でゲームなどに免疫のない層はメタバースへの興味がなくなってしまうかもしれませんが、そうではありません。
メタバースの経済規模が大きくなる理由=コロナ
コロナは私たちの生活を大きく変えました。
対面でしか契約ができなかった生命保険が非対面になり、出勤不要なリモートワークになった方も多くいると思います。
会いたくても会えない、行きたくとも行けない、見たくとも見れない、応援したくともできない。そんな状況下でメタバースの活用・応用性は急拡大しました。
リモート会議がメタバースで行われる時代=ゲーム以外の活用
リモート会議はZoomなどのアプリを利用し、自分の顔を映し出し自分が話をする・聞くことをします。
簡単に考えれば、電話の延長線上ですが画面共有している書類などが仮想空間のモニターに映し出され、だれが挙手しているのかわかるようになれば、これはメタバースの世界になっていきます。
この下の画像は2021年のMeta社の「Horizon Workrooms(ホライゾンワークルーム)」でのデモ画面です。
参考画像:Horizon Workrooms
補足:Horizon Workroomsとは?
『Horizon Workrooms(ホライズン・ワークルームス)』は、Meta社(旧フェイスブック)が提供しているメタバース内(VR空間)でアバターの姿でミーティングができるサービスです。
一体型VRヘッドセット『Oculus Quest 2』をユーザーが使うことでメタバース上に設置された会議室にアバターの姿でログインできます。
メタバースの特徴=土地・不動産
メタバースの世界はインターネット上であるため、ほぼ無限に仮想世界が続いていきます。
そのため、メタバースの仮想空間上に日本を作ることもできてしまうのです。
➡︎【初心者でも分かる】The Sandbox(SAND)とは?
メタバースの特徴=常時オンライン・ライブ状態
メタバースの世界は営業時間などがなく、永続的に常にライブ状態であるということです。
テレビで言えば生放送中であり、SNSで言えばライブ配信中の状態です。
仮想空間上でも時間の巻き戻しというのはできません。
メタバースの特徴=人数無制限の同時アクセスが可能
メタバースの仮想空間は私たちが生活しているように時間が流れます。
私が今原稿を書いている時に、みなさんは別の場所で別のことをしている状態と同じようにメタバースの世界には定員などなく主人公などのキャラに沿うことなく、自分を存在させることができます。
【初心者でもわかる】メタバースの特徴=NFTとの相性
そもそもNFT化されたものを現実世界で販売する必要はなく、NFT化されているならばメタバースの世界で展示会やショーを行うことも可能です。
NFTがなければ、偽物かどうかの証明ができず、NFT自体はNFTとして見せる場を保有していないのでメタバースとNFTは切り離せないと言えます。
補足:そもそもNFTとは?
NFT=Non-Fungible Tokenの略です。
偽造することができない鑑定書や所有証明書付きのデジタルデータとイメージすれば、不動産やクルマの所有権・車検証のようなものがあると理解しやすいかもしれません。
仮想通貨(暗号資産)と同様にブロックチェーン上で発行および取引されます。
今までのデジタルデータ(アートや音楽など)は簡単にコピーや改ざんができてしまうことが問題視されていました。
そのためどうしても貴金属などの現物資産が優位とされていましたが、NFTがその優位性を同等或いは上回れるようになるとされています。
ブロックチェーン上で発行・流通されることによりコピーやハッキングが非常に難しいため、資産価値として今後大きく認められることは間違いないと言えるでしょう。
メタバース+NFT=資産形成・ビジネスが可能
ブロックチェーンを活用してメタバースを構築すると、メタバース内に資産を生み出すことが可能です。
NFT化したアイテムなどを自分のウォレットで保管して、いつでも売却できます。
メタバース内にショップや販売点を構築することも可能ですし、外部サイトを活用してOpenSeaなどを利用することも候補に入れることができます。➡︎OpenSeaでNFT(デジタルデータ・アート)を出品する方法
つまり、既存の物販などで用いられるEコマースサイトがメタバースに全て飲み込まれる可能性すらあるのです。
【初心者でもわかる】メタバースの経済規模
ブルームバーグによるとメタバースの経済規模・推定市場価格は8000億ドル(約87兆円)とされています。
GAFAの一つ、Meta社(旧 フェイスブック社)も年間2500万ドル(約27億)をメタバース事業に投資しており、マーク・ザッカーバーグ氏は今後は年間100億ドル(約1兆1000億円)以上を投資するつもりだと発言しています。
ラグジュアリーブランド・高級ブランドとメタバース
少し前から、ラグジュアリーブランドなどの実店舗にもiPadが導入され、最近ではARやバーチャル店舗も運営するブランドも増えています。
もちろん、店舗運営費やコストが安くなるメリットもありますが、それ以上にラグジュアリーブランドなどは自社のブランドアイデンティティを視覚化させやすいというメリットがあるためです。
すでに、ルイ・ヴィトンは人気ゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」のキャラクター「キヤナ」に衣装協力をするなどメタバースへのステップワークを始めています。
メタバースは2030年までにラグジュアリー市場の10%、約500億ドル(約5兆5000億円)流入・参入されるとモルガン・スタンレーも調査レポートを出しています。
メタバースで生まれる新たな職業=『アバターワーク』
アバターワークは具体的にメタバースの仮想空間上で、ガイドとして働くのがポピュラーです。
つまり、現実世界で外に一歩も出れない人も、身体が不自由な方も平等にペイ(報酬)を受けることができます。
メタバースでは、ゲーム内のアイテムや土地などをNFT化して売却することでユーザーの収益に繋がります。
つまりゲームが仕事であり、職業がゲームになるとも言えるのです。
【初心者でもわかる】なぜメタバースにブロックチェーンが必要なのか
メタバースにブロックチェーン技術を応用すれば、全てのユーザーの仮想通貨保有数や資産データを守ることが可能なためです。(=非中央集権的)
仮にブロックチェーンを使わないと仮想通貨やゲームのアイテムなど無形物資産は「どのアイテムが誰に対して発行されたか」等のデータ履歴や管理している管理者(ゲーム会社)など運営側に依存するしかなくなります。(=中央集権的)
メタバース=安全・安心な環境=ブロックチェーン
ブロックチェーンを用いることで不正な改ざんがほぼ不可能な状態で記録し、データの所有権はユーザ自身が秘密鍵によって管理できます。
どのような状況下が得たアイテム・資産・通貨もNFT化させれば、現実世界の資産性と相互運用・互換性を得ることが可能です。
【初心者でもわかる】メタバース≒新しい市場
メタバースは過去のITビジネスのように新しい事業形態というよりも、既存のビジネスが利用・進化していく形とも言えます。
つまりあらゆる業種・業界が参入でき、NFTで言えばOpenSeaのようにメタバース内に縛られないというのも興味深い点だと言えます。
それにより、メタバース内で発生する経済効果は仮想通貨・暗号資産へ流入します。➡︎NFTと関連する仮想通貨・暗号通貨(これから投資できる銘柄も紹介)
この仕組みによって新しいビジネスの形・時代が生まれるというのは想像ができます。