メタバースが投資として成り立つ仕組み

メタバースが投資として成り立つ仕組み

メタバースが投資として成り立つ仕組み

メタバースの経済規模が拡大し、ブルームバーグによるとメタバースの経済規模・推定市場価格は8000億ドル(約87兆円)とされています。

Meta 社(旧FaceBook)の行政にも影響を与えているが、国家予算レベルのメタバース事業に1.1兆円規模を投入が予定されています。

▷▷▷メタバースと関連する仮想通貨・暗号通貨【まだ間に合う投資銘柄も紹介】

その中で、メタバースでの資産運用・投資という点の注目も集まっています。

メタバースという言葉が浸透する中で、なんとなくわかっていることが実は違ったり、概念や定義というのも知らない方も多いはずです。

今回はメタバースを用いて投資や利益が成り立つ仕組みまでをわかりやすく説明していきたいと思います。

メタバースの概念

メタバースとは

メタバースは、超越を表す古代ギリシャ語の「meta」に、世界を表す「universe」を掛け合わせた造語であり、語源とさえれています。

インターネットが世界中のコンピュータなどの情報機器を接続するネットワークと説明するならば、メタバースはインターネット上にある三次元の仮想空間のことです。

米国のベンチャー投資家で、メタバースに詳しいマシュー・ボール氏は、メタバースの条件として以下の七つをあげています。

永続的であること一時停止やリセットは存在せず、ずっと継続する
同期的である実社会と同じように、情報や内容がシンクロしている
無限の同時接続ユーザー人数制限がなく、各個人がアバターとして同時に存在できる
完全に機能した経済個人や企業が価値を生み出せば報酬を得られる
実社会との垣根なし閉じられた世界ではなく、情報や体験、価値などが現実社会と仮想空間で行き来する
相互運用性メタバース同士が垣根を越えて連動する
幅広い人々の貢献個人や企業などがたくさん参加し、たくさんのコンテンツや体験を提供する

今後、新しい発想や技術が出現することで、メタバース自体の定義が変わる可能性は多いにあるものの、現時点でメタバースとは何かと問われれば、上記の条件を全部、ないし一部満たしているものと考えれば良いでしょう。

こういったメタバースであることの条件を満たしつつ、今後主流になりそうなコンテンツ、サービスはどのようなものになるでしょうか? 次の項では、いくつかの例を考えてみましょう。

メタバース投資の方法

仮想通貨・トークンによる投資

代表的なのはメタバース内で用いられるトークンという暗号資産を保有し、キャピタルゲインを狙うことです。

メタバースには後述するNFTが深く関係するため、NFT関連銘柄を併せて選定する傾向にあります。

NFTとは?

NFT=Non-Fungible Tokenの略です。

非代替性トークンとして訳され、「替えが効かない、唯一無二の」という意味になります。

唯一無二を保持することにより偽造することができないとも言えます。

NFTはデジタル資産の所有者を明確にでき、メタバース関連・NFTそのもののマーケットプレイス、そして、NFTに関連する暗号資産への投資など市場は大きいといえます。

メタバースの特徴=土地・不動産

メタバースの世界はインターネット上であるため、ほぼ無限に仮想世界が続いていきます。

このメタバース内の土地というのは「インターネット上にあるデータ」であり『NFT』です。

このNFTの土地を売買したり貸借し利益を出すというのがメタバースの土地や不動産投資のベースになります。

  • 土地を売買する
  • 保有する土地を他のユーザーに貸し出す
  • 土地の上に建物を建て、土地+建物のセットで売却

そのため、メタバースの仮想空間上に日本を作ることもできてしまうのです。

メタバース支店やショップ・イベント会場として

ラグジュアリーブランドなどの実店舗にもiPadが導入され、最近ではARやバーチャル店舗も運営するブランドも増えています。

もちろん、店舗運営費やコストが安くなるメリットもありますが、それ以上にラグジュアリーブランドなどは自社のブランドアイデンティティを視覚化させやすいというメリットがあるためです。

すでに、ルイ・ヴィトンは人気ゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」のキャラクター「キヤナ」に衣装協力をするなどメタバースへのステップワークを始めています。

メタバースは2030年までにラグジュアリー市場の10%、約500億ドル(約5兆5000億円)流入・参入されるとモルガン・スタンレーも調査レポートを出しています。

引用元:【初心者でもわかる】メタバースとは?

メタバースの特徴=常時オンライン・ライブ状態

メタバースの世界は営業時間などがなく、永続的に常にライブ状態であるということです。

テレビで言えば生放送中であり、SNSで言えばライブ配信中の状態です。

仮想空間上でも時間の巻き戻しというのはできません。

メタバースの特徴=人数無制限の同時アクセスが可能

メタバースの仮想空間は私たちが生活しているように時間が流れます。

私が今原稿を書いている時に、みなさんは別の場所で別のことをしている状態と同じようにメタバースの世界には定員などなく主人公などのキャラに沿うことなく、自分を存在させることができます。

引用元:一流養成学校【初心者でもわかる】メタバースとは?

メタバース関連銘柄と関連性のあるサービス

メタバース関連銘柄の仮想通貨・トークンを選定する際、NFTゲームで利用できるトークンが選ばれる傾向にあります。

土地や不動産の売買等であれば「The Sandbox」『Decentraland』というNFTゲームで用いられる「The Sandbox」であれば『SAND』『Decentraland』であれば『MANA』などです。

The SandboxとDecentraland

メタバースの世界に広がるThe SandboxやDecentralandの土地(LAND)やその土地の中で自分でつくった施設は、現実世界と同様の価値を見出し、現実の不動産のように売ったり貸したりして利益を得ることができます。

土地の売買益を狙うキャピタルゲインも賃貸使用料のインカムゲインも、考え方次第でかなりの資本を動かすことができます。

▷▷▷【初心者向け】GameFiはどうやって稼ぐのか

メタバース関連株 (代表銘柄)

  • 任天堂(7974):ニンテンドー・スイッチ用のゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」が『身近なメタバース』として注目
  • パナソニック(6752):仮想現実(VR)対応の眼鏡型のヘッドセット「メガーヌエックス」を発売
  • ソニーグループ(6758):ラウンドヒルボール メタバースETF」に選定された企業
  • グリー(3632):100%子会社の「RELITY(リアリティ)」を中心として「メタバース事業」に参入すると発表

個別でメタバース関連銘柄を保有する以外の方法

メタバース関連企業へETFで投資する

仮想通貨の投資・暗号資産を保有する以外にも直接ではなく間接的にメタバース投資をするというのが、メタバースETFです。

メタバースETFでは、メタバースの市場や事業に積極的に関与している世界的に上場している企業の値動きに連動するETFです。

仮想通貨・暗号資産を取引するためには仮想通貨・暗号資産取引所の口座を開設したりウォレットの作成など、タスク量が多いため、身近でメタバース投資をしたい場合は『メタバースETF』がおすすめです。

▷▷▷ビットコインETFとは?(仮想通貨ETFの違いや特徴)

メタバースETFがおすすめな理由

ETFにされるには厳しい審査が必要

ETFはファンドなどのプロも利用する投資商品であるため、既存のファンドのルールであるセキュリティやガバナンス体制・信用・担保などの審査があります。

つまり、選定企業を信託銀行・証券会社が担保するような特性があります。

参考:メタバース市場で注目される資産と企業

 

出典元: Rihard Jarc 「The Assets of the Metaverse」より
ここで注意したいのが、仮想通貨ETF・ビットコインETFとは異なるという点です。

仮想通貨ETF・ビットコインETFとは?

仮想通貨ETF・ビットコイン(BTC)以外に、イーサリアムやライトコインなど複数の仮想通貨を組み合わせたETF

ビットコインETFはビットコイン(BTC)だけの値動きに連動する

=仮想通貨・暗号資産の値動きに連動するETF

=企業の株価等には連動していない

これからメタバースはどうなるのか

メタバースの活用が期待される分野

  • 企業のオンライン会議
  • 学校教育・オンライン授業
  • eスポーツ
  • 地方経済
  • 医療
  • 行政手続き等
  • メタワーカー・アバターワークによる雇用
  • 外部要因
  • 5Gの市場動向

ビットコイン等の暗号資産がインフラへの定着

  • 国や行政がメタバースへの給付金
  • 感染症・流行性のウィルスによる働き方改革
  • 感染症・流行性のウィルスによる学業の改革

メタバースの規制と法整備は?

メタバースが日本で定着しないか・流行らないか

慎重派が多い日本の国民性を考えると、仮想通貨取引所やメタバース関連企業との温度差は確実に生まれると予想されます。

さらに現在の日本の経済情勢上、リスクを取れる企業が減少しているのも事実です。

一方、政府・行政支援として『事業再構築補助金』の活用で一定の新規参入企業やサービスが見込まれるともされています。

▷▷▷DX関連銘柄は儲かるのか?なぜDX化が投資家の評価点なのか

特に『先端的なデジタル技術の活用、新しいビジネスモデルの構築等(以下省略)』にメタバース関連事業は当てはめやすいとも考えることができるため、ビジネスチャンスだと思う企業が増えれば日本は必然に定着と流行が起こるでしょう。

参考記事