- 1. 『FIRE』からほど遠い日本人のサラリーマンがFIREする方法
- 2. FIREのイメージと現実
- 3. FIREのイメージと現実2
- 4. FIREから一番ほど遠い日本人のサラリーマン
- 5. 『FIRE』からほど遠い日本人のサラリーマンがFIREする方法
- 6. FIREは怪しいことしないと不可能なのか
- 7. FIREをするにはどれくらいの貯蓄額・ 貯金額が必要なのか
- 8. FIREをする上で必要な『4%ルール』とは
- 9. FIREをするための『複利』の金融リテラシーが重要
- 10. FIRE 投資信託だけで、できるか?
- 11. 4%の利回りが狙える投資はあるのか?
- 12. FIREの失敗・破産・予想外の出来事
- 13. 【まとめ】FIREをしても「お金の使い方」は誰も教えてくれない
- 14. 参考図書
『FIRE』からほど遠い日本人のサラリーマンがFIREする方法
FIREの意味と定義
FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略で、直訳すると「経済的自立と早期リタイア」という意味です。
さらにFIREには細分化すると4つに分かれ定義があります。
- Fat(ファット)FIRE:贅沢もできる状態でのFIRE
- Lean(リーン)FIRE:倹約しながら最低限の生活費を資産運用して生活するFIRE
- Barista (バリスタ)FIRE:フルタイムではなく頻度を減らして働きながら生活費を賄うFIRE
- Coast(コースト) FIRE:資産はあるがあえて働くFIRE
FIREとリタイアの違いは大きい
FIREとを「早期リタイア」と同じ意味だと考えている方もいます。
確かに定年前に仕事を辞めるという共通点はあります。
しかし、早期リタイアは、リタイア後は一切仕事をしないことを言います。
=貯蓄や退職金・年金などで生活していく=資産の取り崩しが必ず必要
一方FIREは、投資などによる不労所得で生活費を補填します。
=資産の取り崩しは原則不要
FIREのイメージと現実
「FIREしました」と、若い青年がフェラーリに乗り高級マンション・ブランド物に身を包むのは、現実としてFIREを目指す方の理想とは異なる傾向があります。
FIREはあくまでも贅沢な生活ではなく『自由』を優先とした生き方が最も優先されます。
もっと言えば、自給自足で世帯支出が10万円以下で、相続で受け取った資金や家に住んで、資産運用によるインカムゲインが10万円以上あり、少額でも永続的な投資収益さえ確保できればFIREはできるのが特徴です。
ここで一番わかりやすく言えば『贅沢ではなく自由』を選ぶ生き方はFIREにといえるでしょう。
FIREのイメージと現実2
FIREが早期退職の定義に近いというならば自給自足の生活をしている場合はどうなのか?
こちらの方が実はFIREと言いやすいでしょう。
例えば、都市部から地方や故郷にUターンし、相続などで引き取った家や資金で住宅ローン0の生活を確保する。
自給自足で道の駅などで野菜などを販売し、倹約しながら最低限の生活費を資産運用して生活するFIRELean(リーン)FIREができるのです。
FIREから一番ほど遠い日本人のサラリーマン
国民性としては日本はFIREが難しい傾向にある
サラリーマンが最もFIREがしにくいのは想像ができます。
なぜなら、日本のサラリーマンは貯金は好きだが、貯金ができず、投資はしない。
という一つの国民性があるためです。
▷▷▷まだ定期預金はやるべきなのか?活用方法・メリットはある?
さらに、客観的・第三者の意見や心象を気にするため、不必要な見栄などへの支出が多い傾向にあるためです。
その結果、サラリーマンの多くは住宅ローンの残債を退職金で返済し、老後破産ギリギリの生活を余儀なくされるのです。
つまり『自由』がない、『自由』にしにくい、『自由』になる選択肢が少ないのです。
『FIRE』からほど遠い日本人のサラリーマンがFIREする方法
だからといって、サラリーマンがFIREできないのではなく、今までの『当たり前』を全て疑い行動するならば、不可能ではないということです。
例えば、資産運用・投資・副業・複業・節約・マインドを大きく舵取りできれば、十分可能だからこそ、FIREが話題なのです。
まずは、給料依存・ボーナス・退職金に依存しない生活を構築するための手札を揃える必要があります。
FIREは怪しいことしないと不可能なのか
勇気づけした割に『FIRE』を実現することは現実的には困難に近い状態だということもお伝えします。
これは矛盾ではなく、どんなFIREの仕方かによって変わると言えます。
怪しいことをしなくてもFIREは可能ですが、共通して言えるのは大きなリターンを得る投資というのはリスクを伴うため、安定的な資産運用(普通預金・外貨預金レベル)では不可能です。
金融資産に限定して考えると、個別株(特に外国株)や仮想通貨が投資候補になります。
さらに本来なら分散投資を勧めることが多いですが、集中的に個別銘柄へ投資するという勝負どころで勝ちに行くという機会も何度も必要になります。
元々の資産が潤沢にあれば別ですが、貯金・貯蓄が減っていく一方(平均値ではなく中央値で)なので少ない資本でFIREを目指すならば分散投資はあえておすすめしません。
YOLOができないとFIREは難しい
「今、人生がとても楽しい・人生一度きりだから思い切り楽しみたい」そう思えている方はどれくらいいるでしょうか?
YOLOとは「You Only Live Once」直訳すれば「人生は一度きり」
貯蓄を好み・リスクを極力取らない国民性の日本が、
大きくリスクを取って投資する!失敗したならしょうがない!
と思えるかどうかです。
FIREをするにはどれくらいの貯蓄額・ 貯金額が必要なのか
Fat(ファット)FIRE(贅沢もできる状態でのFIRE)でなくとも最低でも年間支出の25倍が必要と言われています。
つまり25年分の生活費を集めれば、FIREは可能だということです。
FIREには年間支出の25倍の資産が必要
総務省の消費支出平均の調査に当てはめると月に約24万円の支出があり、年間で言えば300万円弱の支出を平均でしていることになるため
日本でFIREをするには、300万円×25=7,500万円 必要となります
つまり7,500万円を資本に資産運用を行い、キャピタルゲイン・インカムゲインによって支出額の補填を行い生活をしていくのが理想のFIREだと言えます。
*7,500万円というと高卒の平均生涯年収の約1/3相当額です。
FIREをする上で必要な『4%ルール』とは
FIREには『4%ルール』というものがあります。
FIREでの『4%ルール』
アメリカで生まれたFIREの理論は、資産を年収または年間支出の25年分貯めること、日本でするならば7,500万円の原資・資産を4%の年利で運用するのが基本ルールです。
FIRE以外での『4%ルール』の活用
- 「生活費を投資元本の4%以内に抑えることで資産の目減りをさせない」
- 「取り崩し期間と取り崩す資産の売却率によって30年以上(設定期間は複数あり)資産を一定量残す」
という意味でも用いられます。
この4%ルールは定額売却や定率売却によって受け取る金額や資産の目減り・取り崩し量を逆算することも可能です。
定額売却をすれば30年でゼロになる資産も定率売却をすれば、もちろん受け取る金額は減りますが、30年以上経っても資産が一定量残ります。
つまり、4%ルールは将来自分がお金を遺したいのか、使い切りたいのかを決めて『いくら切り崩してもいいのか』というのを決める指針のも活用できます。
FIREをするための『複利』の金融リテラシーが重要
複利と単利とは?
単利は、利息を元本には組み入れず、元本部分に対してのみ利息がつくものです。元本部分は預けた当初の金額から増えることはありません。
複利は、預金から得られた利息を元本に組み入れて、利息がつくことです。こうすることで利息が出るたびに元本が増えていきます。
複利は「雪だるま式」とも呼ばれ、運用で得た収益や利息を再び投資することで、利息が利息を生んでふくらんでいく効果のことをいいます。
出典:マネーフォワード クラウド会計『単利・複利とは?計算式は?』より
FIRE 投資信託だけで、できるか?
投資信託だけでFIREをすることは結論としてはほぼできないというべきでしょう。
『ほぼ』というのは資産形成を始める年齢と、元々の資本・相続に所得によって違いが生まれるためです。
ちなみに、毎年200万円を仮に20代から投資信託で投資できるだけの財源・資産があり、下記のようなポートフォリポで積極的且つリスクを厭わず運用・投資ができれば可能だと言えます。
4%の利回りが狙える投資はあるのか?
FX(外国為替証拠金)取引
差金決済取引でレバレッジ運用ができるFXで、ドルやユーロなどの外貨を売買する取引すれば少ない資本でも多額の運用益を生み出すことができます。
リスクは高くなりますが、FIRE後の利回り4%を確保するために活用する投資家は多くいます。
トルコリラや南アフリカランドなどの発展途上国の法定通貨との通貨ペアで大きなスワップが付くため、利用用途は複数あります。
CFD取引
CFD取引は株価指数や原油価格・金価格など様々な投資対象がありFXと同様レバレッジ取引が可能なCFD取引です。
FXよりもレバレッジの設定倍数が低いため為替取引をするならばFXの方が、高い利回り・運用益を出すことが可能だと言えます。
ビットコイン・暗号資産(仮想通貨)
リスクは一定以上あるものの運用益は短期中期長期と期間を区切っても期待性はやはり高いビットコインなどの暗号資産は高い利回りを確保できる投資と言えます。仮想通貨・暗号資産の投資でも
など多くの選択肢があり、リスク分散は可能です。
4%の利回りが狙える『REIT』
FIREの前条件である資本の確保ができたとして日本で4%の利回りが狙える投資はあるのか?
という点で言えばREIT(不動産投資信託)が候補として出てきます。
REITであれば、日本株でも優良企業で年4~5%の配当を出している銘柄があり最低投資金額も10万円前後~数十万円程度で買えるためポートフォリポ形成には有力だと言えます。
REITとは?
REITは、不動産投資会社・法人が投資家から資金(お金)を集めて不動産に投資をし、投資先物件から発生する賃貸収入や売買による利益を投資家に分配する仕組みです。
FIREの失敗・破産・予想外の出来事
FIREが幸せとは限らない
FIREを目指すというプロセスが人生でFIREした期間と同じか或いは長いということが実は重要です。
日本のFIREに対するメディアの情報はミニマリストが『過剰な節約』によって成功させた例もあります。
しかし、いざFIREしたものの何を毎日すればいいのかわからないという『心の穴』を埋めるのに大きな代償を払うことも多くあります。
元々FIREというのはあくまで研究によって導き出されたデータであり、人生は『予想外』までを想定していません。
もちろん、多くの人にマッチする指数にはなるものの、実際取り崩しに失敗した例や老後にお金や家族がトラブルに巻き込まれ破産したというケースもあります。
あくまでもFIREをさせるプロセスで『生き抜く知識とスキル』を同時に身につけることが重要だと言えます。
FIRE間近で『お金の不安がなくなる』ことに心配する
お金はない・稼がないといけない・働かないといけないとインプットされ長期間矯正されていた人間は、急に自由を謳歌できるかというと以外にも難しいという現実があります。
『お金の不安がなくなる』ことに心配しメンタルが結果壊れてしまえばFIREなど、何の意味もない『自由』もありません。
自己資産を療養費にする人生を避けるためにも、FIREというのは自分に合っている作業なのか、プロセスなのかを判断する必要もあると言えます。
【まとめ】FIREをしても「お金の使い方」は誰も教えてくれない
FIRE後の人生が幸せとは限らない
100円ショップの商品なら、1年もかからず欲しいものは全て買えるはずです。
しかし、その時果たしてみなさんは欲しい商品を買うでしょうか?
買おうと思っていたけど買っていないもの、別に今日買わなくてもいいか、と先送りにすることもあるはずです。
もしも皆さんがFIREを達成したとして、『自由』という名の余る時間、FIREよりも定年後もパートをして、こき使われている人生の方が幸せだったと思う方も、必ずいるはずです。
FIREという一過性の熱に、本質を忘れないようにだけすることをお勧めします。
参考図書
恐らく2019年ごろ、日本でもっとも早くFIREについて『しっかり』書籍化されたもの。
当時も今も結局はやるべきことは決まっていて、
なぜ米国ETFの注目銘柄「VOO」「QQQ」は儲かるのかでも説明している。ETFなども登場します。
逆に他の参考図書と読み比べると軸はここだ、と気づけるはずです。(筆:熊崎)
人生逆転FIRE 月収5万円だった「どん底営業マン」が40歳で将来への不安から解放された方法