保険会社からのお客さん紹介をされたくない保険代理店の真実

保険会社からのお客さん紹介をされたくない保険代理店の真実

保険会社からのお客さん紹介をされたくない保険代理店の真実

保険会社と保険代理店との関係性は対等ではありません。

本来は保険商品を保険会社の代わりに売ってくるという意味合いでは保険会社の方が保険代理店にお伺いを立てる関係性だと言えます。

しかし、実は保険代理店をいざ経営してみると保険会社とのパワーバランスは全く逆です。

➡︎保険会社と保険代理店の関係が上手くいかない理由

保険会社からの案件パス、顧客付け

保険会社から保険代理店に、廃業した保険代理店の顧客の引き継ぎを任される顧客付けがあります。

他にも、保険会社の支店や支社に直接問い合わせがあり契約をしたいと言われた場合、直販しない保険会社は保険代理店を紹介します。

本来は中途更改や満期更新で手数料が顧客付けされると入ってくるためありがたいのですが、実際蓋を開けてみるとほとんどが散々なことになります。

保険会社から顧客付け、パスは時間と手間とクレーム対応

保険会社が新規のお客様を付けてくれる場合はマシですが、非常にややこしく低い保険料の案件が多い傾向にあります。

よくあるのは、レクリエーション保険などと呼ばれる町内会などの催しでのケガなどに対する保険です。

掛け金は1人500円で15人。

保険料は7500円。手数料は500円ほどであれば移動コスト、人件費を考えると完全に赤字案件なのです。

クレーム対応となる保険会社の顧客付け

保険代理店を廃業した時の引き継ぎは基本的顧客情報が古く、更改案内に応えてくれるケースは少ないです。

そのため訪問したり、と度々動かないといけません。

その割に継続しない率が高いのも特徴です。

➡︎営業マンと事務員・事務担当の仲が悪い理由

保険会社のパスは怖い

時間と手間を取られる保険会社からの客付けは保険営業にとって恐怖なのです。

保険会社からの顧客パスはヤバい案件?

保険会社から顧客パスされた時、前述通り廃業した保険代理店が多く、恒例代理店からの引き継ぎの場合非常にあやふやな契約手続きをしている場合が多いです。

署名や重要事項説明をしていないなど、今ではあり得ないことが普通にあるのです。

お客さんからすれば担当が変わり面倒な手続きが増えこちらに文句を言うしかないため顧客パスを受けるとヒヤヒヤするのです。

保険業界は基本まだまだブラック

どれだけコンプライアンスと言っても保険業界の現場では非常にあやふやなままの案件が多いです。

私は顧客付けを断ったこともあります。

優良な顧客案件は大型代理店にしかこない

中にはとても良い案件もありますが、それは大型代理店に顧客付けされます。

なぜなら、廃業するリスクが少なく、大型代理店の新契約数を稼がせて特級クラスの代理店を育てたいからです。

大型代理店から特級代理店になると代理店ボーナスが数千万円規模で動きます。

そのような支店支社の要となる代理店を保険会社は作りたいという狙いがあります。

大型代理店しかなくなる保険代理店の世界

結局は大型代理店に保険会社の営業を週に2.3度訪問させ、更改手続きの書類作成の手伝いをします。

1回に数百万円分の収保が取れると営業を派遣させる意味はありますが、個人代理店ではコスパが悪すぎます。

その為個人代理店や小規模の代理店はヘルプデスクを使えと言われてしまうのです。

なぜ保険会社は大きな保険代理店を作りたがるのか

保険会社は小さな保険代理店を抱えれば抱えるほど、研修やセミナーの回数や規模感、ガバナンス強化が難しくなります。

それに合わせ、全国的の保有契約数ランキングに自店の代理店を入れ込むことで、保険会社内での評価も変わります。

つまりは代理店ビジネスを『育て上げた』『整理した』という功績になるのです。

なぜ損害保険の代理店は儲からないのか

火災保険と企業保険に強くない損害代理店は、2023年にもお伝えしましたが確実に大型代理店への吸収合併・提携を提案される流れになってきました。

つまり、今までは『保険代理店がなければ保険会社も困る』状態が『少ない=コスパよし』の風潮になったためです。

さらに保険会社は保険金と保険料の支払いで保険金が勝ると商売として成立しません。

しかし、自動車保険などはここ数年でのテクノロジーや材料費高騰などで、修理費が上がっています。

保険料を上げれば他社に契約が流れてしまうため保険料を上げにくく、結果として代理店手数料が結果的に減る(数字上は減ってなくとも、足切りや予算達成・代理店ボーナスの付与条件など)ことになります。

合わせて参考にしたい記事 保険代理店を廃業させてみたらメリットしかなかった

保険代理店と保険会社の忖度

保険会社と保険代理店の関係を一部補足するならば、そもそも保険代理店は契約を多く取っている=価値があるということになります。

そんな大手・規模の大きい代理店は、保険会社の社員の対応も大きく異なります。

たった数件の契約や数万円の予算未達で、廃業勧告をされる小規模代理店とは違い、保険会社も大きい代理店にはより大きい基盤を持って欲しいため、新規の保険会社が抱える案件や廃業した代理店の顧客を紹介するようなこともあります。

逆に小規模で保有契約も少ない代理店には、調子伺いにも行かず、担当者が変わっても半年以上あいさつがないということもあります。

保険業界が自己破産に厳しいのは本当なのか?

保険会社と保険代理店の関係が上手くいかない理由

保険代理店がなくなる?ドル箱儲かる 保険代理店業

保険営業マン・セールスが読むべき本【おすすめ一覧】

【2022年版】保険代理店の経営と悩み

MDRT会員の年収と『すごさ』

生命保険専門課程は3日は勉強すれば落ちない