長期投資なら『アート投資』『美術品投資』は効果が高い理由
『アート投資』『美術品投資』は何をすれば儲かるのか
『アート投資』『美術品投資』は絵画やオブジェが代表的です。
他にも歴史的な骨董品・アンティーク商品や作品なども価値が上がりやすいため、最近流行りの転売ビジネスや『せどり』にモデルは似ています。
簡単に言えば、安く買って高く売るのが原則で、『アート投資』『美術品投資』に関しては手に入れられたら価格や価値が上がるまでひたすら待ち続けるというのが一般的です。
近年では、WEB3.0への移行に伴いNFTマーケットも一つのアート投資として注目されています。
NFTとは?
NFT=Non-Fungible Tokenの略です。
偽造することができない鑑定書や所有証明書付きのデジタルデータとイメージすれば、不動産やクルマの所有権・車検証のようなものがあると理解しやすいかもしれません。
であり、仮想通貨(暗号資産)と同様にブロックチェーン上で発行および取引されます。
今までのデジタルデータ(アートや音楽など)は簡単にコピーや改ざんができてしまうことが問題視されていました。
そのためどうしても貴金属などの現物資産が優位とされていましたが、NFTがその優位性を同等或いは上回れるようになるとされています。
ブロックチェーン上で発行・流通されることによりコピーやハッキングが非常に難しいため、資産価値として今後大きく認められることは間違いないと言えるでしょう。
『アート』『美術品』を投資する方法
アートブローカー・美術商・画廊士から『アート』『美術品』を購入する
基本的に『アート』『美術品』の業界自体が閉鎖的で情報が一般的に公開されることはありません。
そもそも、『アート』『美術品』のブローカーや美術商を介して作品を購入するにも紹介されない限り良い作品(希少性・値上がり率が高い作品)が手元に渡る可能性は低いと言えます。
そのため、実績作りとしてある程度初期投資として、作品をいくつか購入する。
百貨店のイベント・催事で『アート』『美術品』を購入する
現代アート・モダンアートのイベントや展覧会は以外にも百貨店の催事スペースを利用することも多いのが特徴です。
近年は特に、村上隆 氏などファッションブランドとのコラボレーションなどもあるためファッションと『アート』『美術品』の関係は近くなっています。
村上隆 氏とは?
日本のみならず世界で活躍しているアーティストは大勢いますが、その中でも村上隆は、現在世界的に最も有名な日本人現代アーティスト。
彼は琳派や浮世絵の平坦な絵画構成とオタク文化やサブカルチャーの共通点を捉えたアート作品は世界中の多くのファンの心を掴んでいます。
またアートキュレーター、コレクター、映画監督、有限会社カイカイキキ創業者の顔も持っており、次世代アーティストのプロデュースも行うなど様々な活動を展開しています。
2003年には世界的ブランドLOUIS VUITTONとコラボレーションし話題になりました。
2007年にはカニエ・ウェストの「グラジュエイション」ジャケットをデザインするなど、ファッション界・音楽界ともコラボレーションをするなど活躍の幅は多岐にわたっています。
オークションで美術品を購入する場合
オークションは一つの富裕層やブローカーのスキルや財力のアピールの場所となっています。
もちろん、本人が直接出向くこともあればオンラインで、外部ネットワークからモニタリングして入札額を指示することもあります。
海外では一般公募オークション以外にもクローズドのオークション(インビテーションがある顧客のみ)など『アート』『美術品』の買い方が異なります。
百貨店やアートブローカーなどから購入するよりも、唯一安く手に入れることのできる機会だとも言えます。
逆に、どうしても欲しい作品があればお金さえあれば『絶対』に手に入れることができるのもオークションです。
個人取引や譲渡による『アート』『美術品』を手にする方法
譲渡は個人間であり得るため、例に出しましたが、個人取引の場合は『アート』『美術品』に精通している方のみ選択肢に入れることができると言えます。
偽物はもちろん、詐欺の可能性もあるため売主がどんな人間かを把握できている間柄でない限りはおすすめできません。
『アート』『美術品』を投資目的の魅力
税金・節税対策に『アート』『美術品』は有効
初心者は30万円以内で消耗品として『アート』『美術品』を購入
基本的に『アート』『美術品』の取得価額が30万円未満のときは、消耗品として単年で経費として計上できます。
『アート』『美術品』はなぜ税金・節税対策として使われるのか
腕時計が好きでも基本的に腕時計の販売業をしない限り、在庫として計上できないのはご存じの通りだと思います。
しかし、『アート』『美術品』は社内に飾るという目的であれば経費として認められるケースが多いのです。
もちろん、事務所やオフィスなど私用スペースが伴わないことなど条件はあります。
自社ビルなどを保有している企業や経営者がエントランスや会議室などに絵画を飾っているのを見たことがあるかもしれません。
それは、絵画や骨董品は『見るもの』として利用するものだと社会通念上認知されているためです。
そのケースを応用して、世界に10本ほどのパテックフィリップなどをショーケースに入れて飾ることを考える方もいるかもしれませんが、時計を見て楽しめるかは個人の趣向と判断され、あくまでも時計は『時間を知るもの』という枠から抜け出せない場合がほとんどです。
日本は高額『アート』『美術品』は経費にはしにくい
日本の重税制度は『アート』『美術品』にも厳しく、100万円以上であれば経費にはできません。
日本は100万円以上は『高級品』扱いになり、高級品=趣向品という扱いに変わると言えます。
『アート』『美術品』を経費にするあらゆる選択肢を考える
例えば、譲渡をする目的、お礼や贈答などを用いるケースも聞いたことはありますが、あくまでも『すり抜け論』です。
例えば、美術オークション会場を開業した友人の付き合いとして、商品を買わざるを得ない状態だとするのも同じです。
もちろん、経理上は寄付金扱いなどになりますが、敏腕の税理士と確実に税務調査が入った時に論破できるだけの材料が必要になります。
『アート』『美術品』での投資や資産運用で注意するべき点
アートや美術品を投資として購入・保有するというのは、あくまでも最後の砦というべき長期スパンの投資だと言えます。
というのも、現物で保有し価格が上がるかどうかというのは非常に曖昧です。
現物で保有するならば、金(ゴールド)の方が安定的に逓増すると考えられますし、現物投資をすればその時点でキャッシュフローは滞りやすいため相当な資産がない限りはおすすめできません。
『アート』『美術品』は経年劣化や破損・汚損のリスクに弱い
『アート』『美術品』は鑑賞しながらも投資ができるという反面、高額な絵画で『アート』『美術品』は日焼けや虫食いのリスク、日本特有の湿度でカビが生える可能性もあります。
盗難や火災・地震に対しては、動産総合保険などの損害保険商品でカバーできますが、経年劣化では保険請求できないため注意が必要です。
筆者の実務経験:
私は保険会社勤務時は不動車(クラシックカー)を個人で収集する資産家を担当しており、不動車は自動車保険ではなく動産総合保険で引き受けをさせてもらっていました。
独立後、当社では国内の美術画廊を担当していますが、保険金額の調査というのは非常に難しい部分があります。
所得時は100万円だが、現時点500万円の価値があるという申し出をいただくと、比較対象作品が少ないためエビデンスの作成が難しいという経験をしています。
動産総合保険とは?
動産総合保険は、事業用の什器・備品、機械、器具、商品または個人所有の カメラ、楽器などの動産を対象とした総合保険です。 運送中や使用中の破損や盗難など、偶然な事故による損害を補償します。 偶然な事故による損害を補償します。 (約款で定めている保険金をお支払いできない場合に該当しない事故に限ります。)
引用元:『AIUの動産総合保険』より
その点NFTアートに関しては、破汚損のリスクが少ないのは優位性の一つとも言えます。
NFTが現物美術品の市場規模を超える可能性
現在のNFTを除く一般美術市場は約5兆円〜6兆円規模とされていますが、世界的に有名なオークション会場だけでもNFTの取引が開始されすでに250億円を超えています。
アート業界を沸かせていることが数字からも読み取ることができます。
NFTマーケットプレイスであるOpenSea(オープンシー)の売上高の推移も右肩上がりになっています。
2021年2月から11月にかけて、すでに36万人のNFT保有者が確認されています。
2021年は月に150億円を超える市場規模であり、人気アニメの市場規模が150億円であったこともありますし、将来的に事業者向けの掃除用ロボットの年間市場規模が150億円というデータもあるため、莫大な資金が動いていることは間違いないと言えます。
NFTでの『アート』『美術品』は担保性が高い
NFTは経費参入はしにくいとしても、NFTfiなどのプラットフォームサービスを利用するとNFTを担保にイーサリアム(ETH)での融資を受けることができます。=『NFTfi』
つまり、NFTを保有していれば一時的に資金調達をするための担保として使うことができるということです。