病院から看護師が消える時代が来る?原因は過重労働?労働環境?年収?実は・・・

これからの近い将来『病院から看護師がいなくなる』と言われています。

AIの活躍で医療の進歩も急成長している現代社会において、医療従事者の体制も変化の時を迎えています。

その中でドクターではなく看護師の転職戦争が起きつつあります。

その理由は、想像しやすい過重労働なのか?はたまた年収などの経済的理由なのか。

お伝えしていこうと思います。



病院から離れていく看護師たちの理由は?【育児】

病院から離れていく原因として給与・福利厚生・勤務体制なども大きな原因です。

離婚した・事情によって片親になった看護師もたくさんいます。

もちろん、夫婦共働きでも育児をするにあたり看護師という仕事は難しい部分も多いといえます。

看護師は夜間勤務のある病院で働くことが困難な環境と言えます。

看護師の経済力は夜勤にかかっている

看護師は夜勤をしないと給料が低いのが現実です。

正看護師の平均年収500万という結果もありますが、これは月平均6回の夜間勤務を行った場合です。



総合病院において日勤業務だけの看護師の平均年収は340万円ほどに留まります。

夜勤をしなければ150万円以上の年収差ができてしまうのが現実です。

看護職という誰でもできる仕事でないにも関わらず、一定の年齢を超えると全職種の平均年収より下回ってしまう可能性があります。

仕事のやりがいが経済的報酬ではなく、患者さんを笑顔にすること、辛さなどを緩和させることにある以外、少々顔が引きつってしまう年収だと言えます。

子育て世代の看護師が転職する『同業転職』

日勤業務が中心の専門クリニックへ転職

1.訪問看護師

訪問看護師は病院やクリニックから往診するのではなく、所属する訪問看護ステーションから直接、利用者の住む場所に向かいます。

そこで利用者の主治医の指示書に基づいた医療処置を行います。

その内容は利用者によって変わりますが、カテーテルの交換やインシュリンの注射、点滴、血糖値の測定などを処置することが多くあります。

訪問看護師として働く最大のメリットは、夜勤がない仕事なのに高収入が得られることです。

報酬が高い要因は、訪問先であらゆることを一人で責任を持って行います。

看護師同士が助け合う病院勤務と違い一定以上の経験や深い医療知識に基づいた行動が必要になります。

また、時間を絞って働くことができる点もポイントです。



2.介護施設での日勤看護師

介護施設に勤務する看護師の基本業務内容は、施設に入居している高齢者の健康管理や、薬の管理(投薬管理)などです。

日常生活のサポートは介護ヘルパーが行います。

看護師は医療や看護の立場から入居者をサポートすることが求められています。

病院と違い、介護施設は急に入居者が入ってくるということはありません。

そのため、残業なしで定時にあがれることが多く、保育園や幼稚園のお迎え時間が決まっているという人でも安心して働くことが可能です。

育児などのプライベートと仕事を両立させやすい職場と言えるます。

介護の現場で経験を積み、看護師のスキルアップにつなげたいという人にもオススメな職場です。

3.幼稚園・保育園の看護師

一般的にあまり知られていない幼稚園・保育園の看護師に注目が集まってきています。

幼稚園・保育園で勤務する看護師の基本業務内容は、「園児の健康管理」です。

0歳児クラスから年長クラスまでを幅広く担当し、随時健康状態をチェックします。

特に、『アレルギーがある園児』や『内服のある園児の管理』『転倒などによる軽いケガの応急処置』必要に応じて保護者への連絡や医療機関への受診などもおこないます。

そのほか、『園児の健康診断や歯科検診での補助』や『保健だよりの作成』、『園児との外遊びやレクリエーションへの参加』など、業務内容は多岐に渡ります。

保育園での看護業務は、子どもが好きな方にとってはとてもやりがいのある仕事と言えます。

基本的には看護師1名体制であるため、アセスメントや判断する力が必要となります。

園での就業経験や小児科経験は特に必要ありません。

原則夜勤はなく、休日も保育園の休園日(土日)に取得できるケースが多いです。

過度な残業もほとんどありませんので、子育てや家事と両立したいと考えている看護師さんにぴったりな環境と言えます。



4.クリニックの看護師

町のお医者さんであるクリニックは、『即戦力』の看護師を求めている場合がほとんどです。

これは、大勢の看護師を雇うほど患者数が多くない上に診療スペースも限られているためです。

実務経験を積んだ看護師の求人に有利だと言えます。

小児科や産婦人科クリニック、慢性疾患(リウマチなど)特化したクリニックや人間ドックだけを行うクリニックもあります。

専門医クリニックの転職成功には?成功の先にある生活とは?

今の看護師の人材トレンドとして総合的に診る事の出来る看護師から専門分野に強い看護師が必要とされています。

専門医のクリニックで働くときは、診療する内容に関する知識や経験が求められます。

小規模なクリニックでは医師や同僚の看護師と円滑な関係を築くことが何よりも大切です。

多くのクリニックは入院施設がないため勤務は日勤が中心で残業も少ないことが特徴です。

夜勤がある病院勤務と比べると体力的な負担が少ないと言えます。

加えて日曜・祝日など休診日が決まっているため、休日もきちんととることができます。



リアルな看護師の転職とお金事情

Aさん32歳

女性 看護師経験9年目 正看護師

99床以下の病院から有料老人ホームに転職3年目

病院で勤務していた頃

週休2日(平日土日関係なくシフトで決まる)

有給休暇10日から16日勤務年数に応じて

賞与年3回 春のボーナス寸志程度 夏のボーナス基本給の0.5ヶ月分 冬のボーナス基本給の1ヶ月分勤務時間

日勤帯8時45分から17時15分 19時まで残業することが8割

夜間帯16時15分から9時45分 勤務日数2日分のカウント(月6回)

給与

基本給19万円 夜勤・資格等手当6万円 残業代2.5万円 月平均27.5万円(勤務1年目)

基本給19万円 夜勤・資格等手当8万円 残業代2.5万円   月平均29.5万円(勤務5年目)

現在の有料老人ホーム

週休2日(平日1回・土日どちらか1回)

有給休暇 14日 月に一回の公休あり 勤務年数に応じて

賞与は年2回 夏ボーナス基本給の1ヶ月分 冬ボーナス基本給の1ヶ月分

勤務時間9時から17時

(残業は基本なし。どうしても業務が残っている場合でも勤務時間の前後1時間が規定)

給与

基本給30万円  手当4万円 残業代2万円 月平均36万円勤務3年目)

転職してよかった点

基本給が上がったことでボーナスが大幅にアップしました。

残業も月に10時間程度なので今までファミサポに頼んでいた保育園の送り迎えも自分で行けるようになり、病院勤務時は疲れ切っていて外食が多かったのですが、今は子供と一緒にキッチンに立って楽しく料理する余裕もできました。

転職して困った点

私は今のところ大丈夫なのですが、病院と違って規模が小さくなる分人間関係に困る方も中にはいます。看護師とヘルパーさんが連携して業務を行いますが、給与や勤務時間などパワーバランスが難しいです。



病院から看護師が消える時代がまだ先だが、看護師を使い捨てにする病院には看護師はいなくなる

看護師には看護師の業界慣れというのを感じます。

異業種に出るよりも、同業内での転職を望んでいるのが看護師業界です。

しかし、一つ言えるのは、看護師は看護師としての生活があり、個々の幸せや充実を感じることも重要です。

中には「代替えの人材は多くいる」と言わんばかりの労働を押し付ける病院もあります。

そのような病院は今後、AIの導入より先に本当に『看護師がいない病院』になってしまうと言えるでしょう。