仮想通貨・暗号資産で住宅ローン融資『Crypto Mortgage』とは?

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仮想通貨・暗号資産で住宅ローン融資『Crypto Mortgage』とは?

これまで仮想通貨・暗号資産を担保にお金を借りる・融資を受けるという仕組みは様々なブロックチェーン技術を活用して誕生しています。

そんな中、フィギュアテクノロジーズ(Figure Technologies)は仮想通貨・暗号資産を担保の住宅ローンのサービス『Crypto Mortgage』と『Crypto Mortgage PLUS』開始するということが発表されました。

さらに住宅ローンの支払いは担保の仮想通貨・暗号資産から行えるというのも画期的だと言えるでしょう。

『Crypto Mortgage』と『Crypto Mortgage PLUS』=住宅ローン サービス

『Crypto Mortgage』はフィギュアテクノロジーズ(Figure Technologies)というアメリカの企業によってスタートした仮想通貨・暗号資産を担保としたは住宅ローンサービス(モーゲージ)です。

特に海外では住宅ローンをモーゲージとも言い、日本でも不動産や投資関連企業では用いられます。

『Crypto Mortgage』とは

メインの住宅ローンサービスで購入する住宅の100%を仮想通貨・暗号資産を担保にして住宅ローンを組むことができます。

『Crypto Mortgage』と『Crypto Mortgage PLUS』との違い

Crypto Mortgage PLUSは、購入する住宅の20%以上の頭金を作るために用いるため住宅ローンで、残債を既存の住宅ローンで支払う仕組みです。

担保にする仮想通貨の価値の一部(最大50%)から、最大で20%の頭金にするためのサービスです。

『Crypto Mortgage』と『Crypto Mortgage PLUS』での住宅ローン条件

  • 担保となる仮想通貨・暗号資産はビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)
  • 融資額:上限2000万ドル(約24億円)
  • 融資期間:上限30年
  • 利息:5.99%〜6.018%

『Crypto Mortgage』と『Crypto Mortgage PLUS』を提供する企業=フィギュアテクノロジーズ(Figure Technologies)

フィギュアテクノロジーズ(Figure Technologies)とは

フィギュアテクノロジーズ(Figure Technologies)は2018年創業の会社でオンラインで不動産担保ローンを提供する事業を目的とし不動産会社ではなく金融機関でもありません。

このフィギュアテクノロジーズ(Figure Technologies)の創業者兼SEOのマイク・カグニー(Mike Cagney)氏はソーシャルレンディング会社SoFiの創業者でもあります。

フィギュアテクノロジーズ(Figure Technologies)の実績

フィギュアテクノロジーズ(Figure Technologies)はブロックチェーン技術やAI技術などを利用することで、既存の住宅ローンの概念を壊すほどの勢いをつけており、2020年の第4四半期において、不動産担保ローン事業が月ごとに50%近く成長したと発表されました。

フィギュアテクノロジーズの既にブロックチェーンは担保適格融資ジャンボ・ローンなど様々な商品を提供している実績を持っているため通常の住宅ローンよりも複雑性のあるものへの対応にも評価が集まっています。

*担保適格融資とは、連邦住宅抵当公庫(FNMA)と連邦住宅金融抵当公庫(FHLMC)の担保条件に適合する不動産融資。

*ジャンボローンとは、FNMAとFHLMCの規定するローン限度額を超えたローンのこと。買取保障額の上限は42万ドルに設定されている。

フィギュアテクノロジーズ(Figure Technologies)への信用・担保

フィギュアテクノロジーズ(Figure Technologies)自体の評価額は約3,400億円(32億ドル)とされています。

フィギュアテクノロジーズは多くの資金調達を行なっており、融資元が世界的大手メガバンクのJPモルガンやアメリカの証券会社や投資銀行などであることから事業の将来性を担保していると言えます。

既にフィギュアテクノロジーズは15億ドル(約1800億円)の資金調達に成功し、5回目の融資も1億ドル(約103億円)成功しています。

フィギュアテクノロジーズのブロックチェーン=『Provenance Blockchain(プロヴィナンス)』

フィギュアテクノロジーズ(Figure Technologies)は『Provenance Blockchain(プロヴィナンスブロックチェーン)』という独自のブロックチェーンを開発・運営しています。

プロヴィナンスブロックチェーンでは既に1億5,000万ドル以上の住宅ローンを証券化した実績を持っています。

さらにプロヴィナンスブロックチェーンは「USDF」というステーブルコイン(ペッグコイン)を発行しています。

このUSDFというステーブルコイン自体は、テザー(USDT)と同様に1USドル=約1USDFの価値でペッグされています。➡︎テザー(USDT)にどんな価値があるのか

USDFは拡大するDeFi取引で機関投資家から個人顧客まですべてのユーザーが使いやすい開発が進められています。

USDFはコンソーシアム内の規制を受ける米国の銀行によって作成・管理されるデジタル通貨でマネーロンダリング防止やリアルタイム決済システムの実装などもしています・

*コンソーシアムとは複数の企業が「共同企業体」を組成して、一つのサービスを共同で行う取引です。

補足:ステーブルコインとは

ステーブルコインとは別名ペッグコインとも呼ばれ、別の通貨の価値と連動させることを目的とした通貨です。

『法定通貨担保型』とも呼ばれることがあります。

つまり、利用目的が投資ではなく仮想通貨上で出た収益などを同価値のまま置いておくことに利用されます。

補足:DeFiの仕組み

DeFiはイーサリアムのような仮想通貨・暗号資産の『スマートコントラクト』を金融機関の代わりにします。

つまり、金融機関などの仲介者が必要がありません。つまり送金者に対して受け取る人間以外に介入・仲介者がいないのです。

この仲介や介入者がいないことによって、送金の手数料は非常に安くなります。

➡︎DeFiで稼ぐ方法と流動性マイニングの関係・仕組みを理解する

『Provenance Blockchain』の特徴=融資の承認スピード

フィギュアテクノロジーズ(Figure Technologies)の運営しているProvenance Blockchainでは通常30~60日かかる融資を5日以内に行うことができると公式発表されており、今回の『Crypto Mortgage』と『Crypto Mortgage PLUS』以外にも将来性に期待が持てます。

Provenance Blockchainは年間3兆ドルの証券化市場で300億ドルを節約することが可能だと期待されています。