ウォーレン・バフェットがポートフォリオに仮想通貨・暗号資産を入れない理由

ウォーレン・バフェットがポートフォリオに仮想通貨・暗号資産を入れない理由

ウォーレン・バフェットが『投資の天才』として語る哲学と人生観を知るための記事

ウォーレン・バフェット氏がポートフォリオに仮想通貨・暗号資産を入れない理由

多くの投資や資産運用の記事を寄稿してきた中で、ウォーレン・バフェット氏の投資に対する考え方や手法というのを数年間研究したことがありました。

その中で、ウォーレン・バフェット氏はテスラ社のSEOイーロン・マスク氏などの積極的なブロックチェーンの活用などに興味を示してきませんでした。

今回はウォーレン・バフェット氏がビットコインを含む仮想通貨・暗号資産・ブロックチェーンをポートフォリオに入れない理由をお話していきます。

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今までのウォーレン・バフェット氏の仮想通貨・暗号資産に対するコメント・意見

  • 「私は暗号資産を一切所有していないし、今後も所有することはないだろう」
  • 「主に違法なマネーロンダリングに使われてきた」
  • 「犯罪者が多額の現金をダッフルバッグに入れる代わりに、オンラインでBitcoinに換えてマネーロンダリングするようになったため、スーツケースの需要を減らすかもしれない」
  • ビットコインについて「殺鼠剤の2乗のようなもの」
  • 「話題のテクノロジー」「人気のもの」「流行り」
  • 「自分が理解できるビジネスにのみ投資する」
  • 「ビットコインより土地を買う方が良い、米ドルのシステムと株式に満足している」
  • 「可能であればビットコインをショート(信用売り)のポジションを取るだろう。」
  • 「自ら価値を創出出来ないにも関わらず価格の上昇を期待する事は難しい」
  • 「ビットコイン投資は純然たる『より馬鹿理論(the greater fool theory)』を元に成されている」
  • 「孫には私の資産を米ドルで相続してほしい」
  • 「米ドルは価値を蓄えることができるが、ビットコインはそれができないため、貝殻のようなものだ」
  • 「ビットコインはブロックチェーンの価値を体現することはできません。また、価値があるからといって、それが良い投資であるというわけではありません」
  • 「チューリップ・バブルと何ら変わりがない。」

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ウォーレン・バフェットが仮想通貨・暗号資産をポートフォリオに入れない理由

仮想通貨・暗号資産=チューリップバブルの再来

ビットコインなどの仮想通貨・暗号資産は、「1637年に起きたチューリップ・バブルと何ら変わりがない。」と発言しています。

チューリップ・バブルはあの人気映画『ウォールストリート』でゴードン・ゲッコーのアパートに飾られている絵のモチーフともなっており、作中にも出てきます。

 

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補足:チューリップバブルとは

チューリップ・バブルとは、歴史上初めて金融バブルとして認知されている事件です。

オスマン帝国(現在のトルコ)から輸入されたチューリップの球根がオランダで大人気となりました。チューリップの球根の価格が上がっていくことで、人々はチューリップで資産を築こうとしたのです。数年でチューリップ自体の価格は高騰し、たった一つの球根とトレードされるももは『馬車20台以上』にもなりました。

しかし、多くの人々の中でなぜチューリップに価値があるのか、という部分は気にしておらず、トレンドに乗ることで資産を築こうとしたため、市場が急激に狭まったという言葉でチューリップは100分の1以下の価値になりました。

そのことにより、本来持っていれば価値のあった家財などを手放し、チューリップやチューリップの球根を手にした人々は生活苦となり、市場が荒れた歴史があります。

 

仮想通貨・暗号資産=チューリップバブル=物質的な価値が存在しないと考える

ウォーレン・バフェット氏はチューリップバブルのチューリップが仮想通貨・暗号資産だとする理由は、仮想通貨やブロックチェーン特有の物質性のない部分が気になってポートフォリオには組み入れない考えなのでしょう。

確かに、ウォーレン・バフェット氏の得意とする投資手法は『バリュー投資』のため、裏付ける根拠がないものには投資をしない考えなのです。

補足:バリュー投資とは

バリュー投資は、株式投資で用いられる用語で市場の評価や価値が低いが、今後将来性のあるものに投資をする手法です。

割安な銘柄を会社の会計・帳簿・決算などで株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)を確認し投資銘柄を選定します。

ウォーレン・バフェット氏の考える配当の強みと仮想通貨

仮想通貨・暗号資産にはコンセンサスアルゴリズムの特徴によってマイニングなどによって配当を受け取る仕組みがあります。

しかし、仮想通貨・暗号資産の代表とも言えるビットコインはPoW(Proof of Work:プルーフ・オブ・ワーク)というコンセンサスアルゴリズムで決済などの承認、計算を応援するマイニングという実働によって得られる報酬・配当です。

つまり所有しているだけ、保有しているだけでお金が増えるという株式投資とは全く別物であると考えています。

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ウォーレン・バフェット氏はリスクや賭けの投資をしない=仮想通貨・暗号資産に不向き

ビットコインなどの仮想通貨や暗号資産、さらには草コインなど資産を何百倍にもできる可能性がある投資は必ず大きな『ボラティリティ』が必要となってきます。

ここであくまでもウォーレン・バフェット氏が仮想通貨・暗号資産をポートフォリオを組み入れないのは、ウォーレン・バフェット氏自身の投資スタイルに合わないと考えても良いと言えます。

全ての人に不向きなのではなく、ウォーレン・バフェット氏には合わない投資商品と言えます。

ウォーレン・バフェット氏の投資手法は『中長期、超長期』

ウォーレン・バフェット氏は所有する株や資産はかなり長期の時間、保有することも特徴です。

この投資手法などは、私よりもウォーレン・バフェット氏の伝記『スノーボール ウォーレン・バフェット伝』 の方が詳しくわかるので、ぜひ読んでみてくだしあ。

中長期・超長期の運用による利差を得るにはまず、現時点でトレンドではないものを選びます。

つまり、この時点で仮想通貨・暗号資産・ブロックチェーンなどは熱量の高い投資カテゴリーのため選択肢が抜けることになります。

ウォーレン・バフェット氏の真似はしない=仮想通貨・暗号資産投資は儲かる

ウォーレン・バフェット氏の投資に対する考え方などを理解する機会があれば、必ず参考にはなると言えますが、皆さんがウォーレン・バフェット氏の真似をして資産を築くことができるかは別問題です。

ウォーレン・バフェット氏がテスラのSEOイーロン・マスク氏が仮想通貨・暗号資産への投資でも「潤沢な資本があれば投資を行う候補に挙げても良いだろう。」と言っていました。

逆を言えばウォーレン・バフェット氏のような資金や財産、時代背景が似ている人以外は利益が出しにくい投資手法とも言えます。

つまり、ボラティリティやレバレッジは多少リスクオンするべきとも言えます。

でなければ、10万円の資本から老後の資金をどれだけ蓄えられるかは疑問であり、解決できない問題となってしまうと考えられるからです。

ウォーレン・バフェット氏が仮想通貨・暗号資産をポートフォリオに今後入れる可能性

ウォーレン・バフェット氏は決して大袈裟にいう人間ではなく、比較的謙虚な姿勢で有名です。

しかし、仮想通貨・暗号資産を今後買うことはないと発表している中、歴史的に振り返るとウォーレン・バフェット氏は選定銘柄でアップル社を購入したのも周囲は驚きの出来事でした。

ウォーレン・バフェット氏は基本的に前述したバリュー投資を基本にしており、コカ・コーラのように毎日自身で飲み愛している飲料メーカーやマクドナルドを好むように安定経営をする企業を好みます。

その中で、トレンド性の強いテクノロジー系企業は敬遠する傾向がありましたが、アップル社を購入したため、今後市場の形成が変わり、仮想通貨・暗号資産・ブロックチェーンがさらなる成長を期待できるとバリューを確認できれば、全ての意見を覆し購入する可能性もゼロではありません。

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ウォーレン・バフェット氏のトランプ友達ビル・ゲイツ氏=仮想通貨への投資をしない人物

ウォーレン・バフェット氏の長年のトランプゲーム仲間のビル・ゲイツ氏もまた仮想通貨・暗号資産への投資をしていません。

ウォーレン・バフェット氏よりも仮想通貨・暗号資産・ブロックチェーンとの距離は近く、発展途上国への支援では取引コストを削減できるため資金をデジタル形式に移行する意見も発表されています。

ある意味で、ユーザーではあるが、支持者でもない中立の友人がいるウォーレン・バフェット氏は判断材料が多いとも言えます。

ウォーレン・バフェット氏が仮想通貨・暗号資産を買う予想

実はウォーレン・バフェット氏の孫であるニコール氏はNFTアーティストなのです。

これまでニコール氏自身の絵画作品をPhotoshopを用いてデジタル化し、OpenSeaなどのマーケットプレイスで販売しています。

ウォーレン・バフェット氏が好む現物的な絵画ではないところにも興味がありますが、何よりNFTを家族が利用してビジネスをしていれば、祖父として作品を購入したい、支援したいと思うでしょう。

そうなるとビットコインではなくイーサリアムをウォーレン・バフェット氏が購入する可能性はなきにしもあらずと言えるでしょう。