外貨をオススメする理由は『手数料と契約数』
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外貨をオススメする理由は『手数料と契約数』

なぜ銀行が『外貨をオススメ』する時代になったのか

マイナス金利政策が理由で定期預金をする預金者が減少し、銀行側も預金を国内で運用してもプラス益を出せない経済になっていることが要因だと言えます。

預金者の元金を増やすための顧客満足ではなく、銀行自体も生命保険会社とタッグを組み預金運用以外の仕組みで『商売』を始めたと言えます。

『手数料と契約数』を追うには『外貨 商品』が必要

銀行と保険会社の相互関係には顧客離れと手数料

・保険契約に対する手数料が欲しい(銀行側)

・外資系銀行へ顧客が離れないようにしたいという方向性(銀行側)

・保険会社は代理店以外のチャネル(ルート)からの契約も欲しい(保険会社側)

・運営会社や親会社の破綻リスクが少ないところで自社の保険を販売したい

 

という相互関係が成り立ち、特に財閥系の三井、三菱、住友などの子会社は銀行と保険会社の関係性を密にしていきました。

例:三井住友銀行は三井住友海上火災保険や三井住友海上プライマリー生命を軸に保険商品を勧めていました。

しかし、ドル建てのような外貨建て保険は外資系の生命保険会社の方が商品に強みを持っておりジブラルタルやソニー生命などの生命保険会社の取り扱いを始めました。(乗合代理店方式)

外貨保険を勧誘する理由は『手数料と契約数』

外貨に無知な保険担当者とずば抜けたファイナンシャルプランナーの存在

銀行で保険契約をする際は銀行の保険担当者から契約手続きを受けます。

大手メガバンクも地方銀行もゆうちょ銀行もほぼ代わりなく同じように保険会社が実施する勉強会やセミナーに参加するだけです。

研修終了後に試験などがあるだけでもないため、寝ていても営業をすることは可能です。

銀行の保険営業は危機管理がしっかりしている主婦レベルの営業スキル

営業マンや保険担当者の理解不足などの原因も含めて保険会社の制度上、生命保険の契約トラブルが年間で2000件以上発生しています。(生命保険協会発表資料)

銀行はクレームに恐れず販売し続ける『外貨 商品』

銀行での保険契約は『窓販契約(窓口販売契約)』と呼ばれています。

窓販営業での契約は法人や大口の契約が多く、多額の手数料が銀行に支払われます。(従業員への報酬は通常の保険代理店より少ない傾向にあります)

最高のファイナンシャルプランナーは一瞬で担当から外れる

ファイナンシャルプランナーで技量・スキル・知識がある人材が仮にも銀行内にいたとすれば、即昇格するか、独立してファイナンシャルプランナーとして活躍するでしょう。

ここで不安に思うのは、「60歳で満期を迎えるときに相談しましょう」と言われていたものを置いて、立ち去ってしまうパターンです。

前任のスキルが高いと、どうしても上席が担当となり、上席が担当になるとつかまりにくいのが銀行の世界です。

数十億の相続の商談と1000万円の個人年金を天秤にかけるのが銀行の方針です。

すると、解約返戻金が上限額に行き下降に入ってしまってから加入者が気付けば怒りはクレームに変わり、銀行に信用を失墜させるものとなります。

銀行が外貨保険を勧誘する理由も『手数料と契約数』

大手メガバンクだから最高の『外貨』提案をされるかは別問題

大手メガバンクで期待することは、メガバンクで加入できたというブランドバリューです。

銀行員は出向組も合わせて2〜5年で異動します、基本的には3年周期と言われています。

ここで言いたいのは、『担当者』よりも『ベストな保険を選ばれやすい』ことを目的に加入することです。

あとは預金先の銀行で、お金の流れが簡素化できるという利便性くらいだと言えます。

そのため今話している担当の変わりに数年後には新たな新人が名刺を渡しに家にくることは間違いありません。

この制度であれば、末長いお付き合いを人とすることは銀行ではできないのではないでしょうか。

外貨は『わからない』は一番危険

保険業界でも高齢化は、代理店の事業継承だけでなくお客様に当たる『契約者』にも大きく関わっています。

定期預金がちょうど満期になるタイミングで一時払いの外貨建て保険に振替をする提案を、各銀行が行なっています。

その際に、どれだけ優れた商品であってもリスクのある商品であっても保険を契約者自体が、保険内容を理解せず契約していると「聞いていない」「こんな外貨商品、契約していない」となってしまうのです。

銀行が『手数料と契約数』目的に外貨をオススメした結果

保険会社の説明したことを証明する『証拠』チェックシートの存在

保険会社の契約にあたり近年、署名をするだけで簡単に契約ができるシステムや制度が開発されているにも関わらず、保険会社はあえて時間がかかる契約の仕組みを採用しています。

その一つが、『意向確認シート』と呼ばれるものです。



外貨商品の意向確認シートは自社防衛と契約者保護の兼務

意向確認シートなど保険内容を認識しているかどうかの確認や、保険の営業マンや銀行の保険担当者である行員が規則(保険業法)に従っているかを再度確認するために採用されています。

しかし、その意向確認シートの実態はチェックシート型で、本文を全て読んでチェックするには、多少時間が必要です。

保険会社が故意にわかりにくい保険業界の用語を使い営業マンや、行員に「これはどういう意味か」を聞いてもらうように文章が作成されています。

保険契約で起こる『すべて「はい」でお願いします』の実態

外貨建てをはじめ、保険契約をするときに意向確認を行う項目はすべて「YES/はい」が左列にあり、『全て「はい」にチェックをお願いします』で意向確認シートは完成してしまうのです。

この意向確認シートにチェックをつけたことによって、この契約は契約者が「したくてした保険契約」と立証されてしまうのです。

銀行が外貨をオススメした後のアフターフォロー

近年の高齢者を守る保険会社の『外貨建て』制度

近年では生命保険会社は高齢者が契約者となる場合、家族の同席を求める場合があります。

そして『親族の同意』を基本的に求めるようになっています。

契約者を守る直接確認制度『電話確認』

外資系の生命保険会社などでは定着しはじめている『電話』での意向確認は、本人を目の前にしてしっかり説明を受けたかを確認するために、保険会社が契約時に直接、契約者に確認する制度です。

質問の項目もバラバラであることが多く、時にイレギュラーな質問をされる場合があるため全て『はい』で答えることができなくなりました。

契約者に『なりすまして代わりに契約を先にする』ということは不可能に近くなりました。

なぜここまで外貨建て保険に対して注意喚起を保険会社はするのか

外貨建て保険はそれだけ理解が難しい商品だということが第一に言えます。

  • いつどういう時に損失が出るのか。
  • いつどのような時に外貨建ての強みがが生まれるのか。
  • 解約を途中でしたときにどうなるのか。
  • 保険期間の設定で何が変わるのか。
  • 運用のスタイル・方針
  • 円高円安などの為替相場
  • 生命保険控除のしくみ

かなり深い知識が必要となるのが外貨建て保険です。



外貨商品の加入はおすすめなのか

銀行というネームバリューで安心は無料サービスで付いてくると言えます。

しかし加入は平日の15時までで休日の契約はほぼできません。

異動されると異動先に顧客情報は持っていけないため、音信不通状態です。

これは、安心なのかと言われると首を傾げたくなってしまいます。

銀行が保険代理店業に重きを置く理由は手数料の分配にある

銀行が勧める保険はどこが良いのか、銀行に入る手数料なのか、保険内容なのかが肝心

・銀行での100万円の保険契約。(ほぼ給料も変わらない流れ作業)

・保険代理店の100万円の保険契約。(1件の契約で部下を労える)

売り手の心理差で保険という見えないものを買うと大きく『保険』というもののイメージが変わります。

お金は同じ100万円なのに気持ちの良い対応、安心した契約。生活。

今後はさらに高齢化がすすみ、説明する側もされる側も高齢であれば、問題は山積みです。

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