- 1. ビットコインキャッシュ(BCH)の特徴と『今後売れない、将来性がない』と言われる理由
- 2. ビットコインがあるのになぜビットコインキャッシュ(BCH)を発行したのか=経緯と背景
- 3. ビットコインの優位性を活かす=スケーラビリティ問題
- 4. ビットコインキャッシュ(BCH)のコンセンサスアルゴリズム=PoW
- 5. ビットコインキャッシュ(BCH)の価値≒希少性≒半減期
- 6. ビットコイン同様に発行上限枚数が2,100 万枚と予め決まっています。
- 7. ビットコインキャッシュ(BCH)の成長性=ハードフォーク
- 8. ビットコインキャッシュ(BCH)の価格上昇要因=ハードフォーク
- 9. ビットコインキャッシュ(BCH)の対立=『ハッシュウォー』
- 10. ビットコインキャッシュ(BCH)の分裂の片割れ=ビットコインSV(BSV)
- 11. ビットコインキャッシュ(BCH)=ビットコインのハードフォークから生まれた通貨
- 12. ビットコインキャッシュ(BCH)の強み・優位性=スピード(だけ?)
- 13. ビットコインキャッシュ(BCH)の特徴と投資ポイント
ビットコインキャッシュ(BCH)の特徴と『今後売れない、将来性がない』と言われる理由
ビットコインキャッシュ( BCH )とは
ビットコインキャッシュ( BCH )とは 2017 年 8 月にビットコインからハードフォークして誕生した暗号資産(仮想通貨)です。
ビットコインの需要が増え続け送金速度が遅延することで手数料やコストパフォーマンスに課題がありました。(スケーラビリティ問題)
その2017 年当時、スケーラビリティ問題を打開し利便性を向上させるために生まれたのがビットコインキャッシュ(BCH)です。
ビットコインがあるのになぜビットコインキャッシュ(BCH)を発行したのか=経緯と背景
非中央集権性を活用できないビットコインへの不満
ビットコインは前述の通り、スケーラビリティ問題に直面し、容易に動かすことができる非中央集権であることの優位性を打ち消していると危惧したのです。
もちろん、流動性が減った一方で安定資産としての信用の担保はされました。
しかし、やはり非中央集権的で分散型のプラットフォームへの将来性を諦めたくないという開発コミュニティチームがビットコインキャッシュの構想に入ったのです。
ビットコインの優位性を活かす=スケーラビリティ問題
ビットコインの送金にかかる手数料は固定された料金体系ではありません。
ビットコインキャッシュはビットコインでのスケーラビリティ問題を解決するため段階を踏んで、ブロックサイズを現在の32MBにまで拡大させ取引手数料の急騰を回避しました。
この情報処理や承認スピードを上げることで抜本的にスケーラビリティ対策を行ったのです。
もちろん、速度が上がれば送金速度も上がるため、着金確認も迅速にできるようになりました。
ビットコインキャッシュ(BCH)のコンセンサスアルゴリズム=PoW
ビットコインキャッシュはビットコインと同じPoW(Proof of Work:プルーフ・オブ・ワーク)というコンセンサスアルゴリズムを採用しています。
PoW(Proof of Power)は、コンピューターの計算能力で取引が承認・マイニングされる仕組みとなっています。
追記1:コンセンサスアルゴリズムとは
ブロックチェーンの運営・維持方法のルール・ガイドラインを意味し、承認権利や報酬などを決める際にも持ち入ります。
追記2:仮想通貨のコンセンサスアルゴリズムの種類
- PoS(Proof of Stake:プルーフ・オブ・ステーク)
- PoW(Proof of Work:プルーフ・オブ・ワーク)
- PoI(Proof of Importance:プルーフ・オブ・インポータンス)例:ネム(XEM)
- PoC(Proof of Consensus:プルーフ・オブ・コンセンサス)
ビットコインキャッシュ(BCH)の価値≒希少性≒半減期
ビットコイン同様に発行上限枚数が2,100 万枚と予め決まっています。
さらに 4 年に 1 度の半減期を設定することによってビットコインキャッシュの発行限度枚数上限を超えないように調整をします。(=インフレ現象へのリスクヘッジ)
半減期とは、生成されるブロックの量が基準以上を超えた時点でマイニングで支払われる報酬が半減します。
この報酬が半減する期間のことを『半減期』と言います。
つまり発行量が減るため希少性が上がり、並行して価値価格が上がると一般的に考えられています。
希少性を取るかリスクを取るかの判断=半減期
半減期を迎えるとマイニングを実行するマイナーは、同じ作業にも関わらず報酬が半分になってしまいます。
実社会で勤め先が希少性や付加価値を与えるために、結果として給料を半分にすると言われて、黙っている人は少ないはずです。
もしもマイナーがビットコインキャッシュのマイニングをやめた場合、ビットコインキャッシュ自体の生産性(マイニング時の1秒あたりの計算力・採掘速度)が落ちてしまうというリスクがあります。
ビットコインキャッシュ(BCH)の成長性=ハードフォーク
ビットコインキャッシュのアップデートは『ハードフォーク』が必要です。
ブロックチェーンの仕様変更等を繰り返しニーズや利便性に合わせた改善やアップデートを行なっています。
ビットコインキャッシュ(BCH)の価格上昇要因=ハードフォーク
2018 年 5 月にビットコインキャッシュは、ブロックサイズの拡大とスマートコントラクトの実装を行うためにハードフォークを実施しました。
ビットコイン同様にハードフォークは期待値が上昇しやすいため価格上昇起因になりやすいと考えられています。
1BTC=2,600〜2,700ドルだったのがハードフォーク後には2倍以上の1BTC=6,500ドル近辺まで上昇しました。
ビットコインキャッシュ(BCH)の対立=『ハッシュウォー』
ビットコインキャッシュは長い方のチェーンに正当性が与えられ、短い方は消滅するというブロックチェーンの意思決定プログラム(ルール)があるため非常に重要な部分です。
ハッシュパワーはブロックの生成に必要な計算能力で、つまり長いチェーンに正当性や優位性が与えられるため如何に長いブロックチェーンを構築するかの競争になります。
この争いこそがハッシュウォーです。
このハッシュウォーだけが原因になりませんでしたが、ハッシュウォーでの対立でビットコインキャッシュは分裂することになります。
ビットコインキャッシュ(BCH)の分裂の片割れ=ビットコインSV(BSV)
前述のハードフォークによるハッシュウォーは、2つに分裂しましたが片方はビットコインキャッシュを継承しています。
この継承した側の開発・運営チームは『ビットコインABC』派閥です。
一方もう一つの片割れはどうなったかというと、ビットコインSV(BSV)という新たな仮想通貨・暗号資産としてアルトコインの発行を行いました。
ビットコインキャッシュ(BCH)=ビットコインのハードフォークから生まれた通貨
まとめると、2017年8月、ビットコイン初のハードフォークで誕生したアルトコインであるビットコインキャッシュは、ビットコインキャッシュ自身のハードフォークで新たなアルトコインを誕生させたということです。
そのため、ビットコインから派生した仮想通貨・暗号資産は2つあるということになります。
ビットコインキャッシュ(BCH)の強み・優位性=スピード(だけ?)
ビットコインキャッシュはビットコインよりか早いだけなのか
ビットコインキャッシュは冒頭でお伝えした通り『スケーラビリティ問題を打開し利便性を向上させるために生まれた』のは事実です。
しかし、果たしてビットコインキャッシュの強み・優位性として処理速度や承認スピードを挙げていいのか。という点がビットコインキャッシュ(BCH)の特徴と『今後売れない、将来性がない』と言われる理由の一つだと言えます。
この理由として言えるのは比較対象がビットコインであるだけで、アルトコインの中にはビットコインキャッシュよりもさらに数倍〜数十倍早い処理能力を持つ仮想通貨・暗号資産が存在するのです。
特に海外送金に強み・優位性を持っているリップルは条件が異なっても『分』単位で行うビットコインキャッシュの送金時間に比べ『秒』単位で送金が可能なのです。
つまり、優位性や独自性で処理速度や承認速度を打ち出しても競合に遅れを取っている状態なのです。
ビットコインから派生したアルトコインであるという血筋以外に戦えるハードフォークが出てくるのかを投資家は非常に危惧していると言えます。
ビットコインキャッシュ(BCH)の特徴と投資ポイント
スケーラビリティ問題を打開し利便性を向上させるために生まれたのがビットコインキャッシュは、確かにスケーラビリティ対策が行えました。
トランザクション(承認・処理速度)については大きな課題がまだ残っており、送金などの分野でリップルなどを競合にし続けるのか、という部分では問題を抱えています。
しかし、現在私たちが生活している環境でブロックチェーンを活用すれば、劇的に変わる未開拓な部分は多くあります。
この部分にビットコインキャッシュ(BCH)が参入し、世界的な企業との業務提携が行われると大きな飛躍が起こる可能性は十分にあると言えます。
既にビットコイン自体がスケーラビリティ問題から流動性の低い資産となり始めている中、ビットコインキャッシュも仮に同じ未来を歩んでも『半減期』と『ハードフォーク』のリバランスでビットコインキャッシュの価値は担保できるとも考えられます。