- 1. FXにおける合成通貨・合成通貨ペアの正体
- 2. FXにおける合成通貨・合成通貨ペアとは?
- 3. FXにおける『クロス円』の合成通貨・合成通貨ペアが儲かると言われる理由
- 4. FXにおける『クロス円』の合成通貨・合成通貨ペアが損しやすいとも言われる理由
- 5. 合成通貨・合成通貨ペアとドルストレートの相関性
- 6. 合成通貨・合成通貨ペアのテクニカル分析
- 7. 『クロス円』の合成通貨・合成通貨ペアはそれでもオススメはしない
- 8. 『クロス円』の合成通貨・合成通貨ペアをそれでも投資するトレーダーがいる理由
- 9. 『クロス円』の合成通貨・合成通貨ペア以上に大きく稼ぎやすい通貨ペアはポンド/米ドル(GBP/USD)
- 10. FXにおける『USD/JPY(米ドル円)が安定と言われる理由
- 11. 合成通貨・合成通貨ペアに対抗するFXのトレード方法
- 12. 参考図書
FXにおける合成通貨・合成通貨ペアの正体
FXという投資や資産運用で通貨ペアの選び方というのはドル円が代表的ですが、多くの経済紙でユーロ円などの通貨ペアやポンド円などの通貨ペアによる成功事例を取り上げられています。
男女全世代で6割以上が儲けるFXの世界で実は知らない『合成通貨・合成通貨ペア』を気づかないうちにトレードしている初心者のFXトレーダーも多くいます。
FXの仕組みを理解するとクロス円の見方が変わる
FXにおいて「EUR/JPY(ユーロ円)」をエントリーする際、円でユーロを買うことになりますがユーロを買うまでに一度米ドルに替えてからユーロを購入していることになっています。=合成通貨・合成通貨ペア
なぜ米ドルが中継してユーロを買うことになるかというと、国際通貨である米ドルの値段でFXの通貨ペアの値段は決まっているためです。
FXにおける合成通貨・合成通貨ペアとは?
海外ではユーロ円などの通貨ペアを合成相場とも呼びますが、前述通り本来は国際通貨である米ドル主軸なので、「EUR/JPY(ユーロ円)」「GBP/JPY(ポンド円)」というようなドルがペアになる通貨ペアはあり得ないことになります。
そのため「EUR/JPY(ユーロ円)」であれば『ユーロ/米ドル』と『米ドル/円のレート』を合成しレートを算出します。
ユーロ円のレート算出式
EUR/JPY = EUR/USD × USD/JPY
そのため、通貨ペアではなくそもそもの相場自体が米ドルを仲介した合成相場なのです。
FXにおける『クロス円』の合成通貨・合成通貨ペアが儲かると言われる理由
合成通貨は結果としてユーロ円は「EUR/USD(ユーロドル)』と『USD/JPY(米ドル円)』の2つのドルストレート通貨ペアから構成されるため、もしも米ドル以外の通貨が両方とも上昇した場合、ボラティリティは通常の通貨ペアより大きくなります。
これが逆のことも起こり得て、米ドル以外の通貨が両方とも下落であれば下落の値動きは通常の通貨ペアより大きくなります。
つまり、合成通貨・合成通貨ペアは値動きの幅が大きいため大きく利益を取りに行くことができます。
合成通貨・合成通貨ペア=条件が揃えば大きく稼げる
FXにおける『クロス円』の合成通貨・合成通貨ペアが損しやすいとも言われる理由
ユーロ円で言えば、掛け合わされている「EUR/USD(ユーロドル)』と『USD/JPY(米ドル円)』のどちらかが上昇しており、片方は下落している場合、均したレートになるため、ユーロ円の実相場より割高な相場にもなり得ます。
それに加え、合成通貨・合成通貨ペアは値動きの幅が大きいがために、損を抱える額も大きくなることが合成通貨・合成通貨ペアが損しやすいとも言われる理由です。
そのため、合成通貨・合成通貨ペアがどれだけ、利益を取りやすい実相場でも「EUR/USD(ユーロドル)』と『USD/JPY(米ドル円)』が前提のため、3通貨ペアの注視が必要になります。
逆を言えば、「EUR/USD(ユーロドル)』と『USD/JPY(米ドル円)』を運用している方がリスクヘッジでユーロ円を買う場合には、実相場との乖離は『感覚』としてわかりやすいとも言えます。
合成通貨・合成通貨ペアとドルストレートの相関性
『USD/JPY(米ドル円)』で米国株や米ドルに強気姿勢が見られた場合、合成通貨・合成通貨ペアは影響を受けにくいのが一般的です。
逆に、円が買われる円高相場には『USD/JPY(米ドル円)』はシンプルに下降します。
それに加えてユーロ円・ポンド円などの合成通貨・合成通貨ペアも下がる傾向にあります。
もしも、それで別の値動きがあった場合や相関性が低い場合は、エントリーのポイントかの判断を急ぐ必要があると言えます。
補足:今更聞けないFXのクロス円・ドルストレートとは?
「クロス円」とは「EUR/JPY(ユーロ円)」「GBP/JPY(ポンド円)」など右側の通貨が「JPY」になる通貨ペアを言います。
一方、
『ドルストレート』とは『USD/JPY(米ドル円)』「EUR/USD(ユーロドル)」「GBP/USD(ポンドドル)」などドルストレートとは、米ドルが右側でも左側でも絡んだ通貨ペアのことをいいます。
一般的に『USD/JPY(米ドル円)』を「ドル円」と呼称しますが、「ドルストレート」と呼びことも多くあります。
ちなみに、『USD/JPY(米ドル円)』はクロス円とは呼びませんので混同しないように注意が必要です。
合成通貨・合成通貨ペアのテクニカル分析
中長期的に合成通貨・合成通貨ペアでFXのトレードをしない方ならば、多少のテクニカル分析は有効だと言えます。
つまり、デイトレードやスキャルピングのような短期投資で合成通貨・合成通貨ペアを運用するならば、算出した通貨ペアを含むチャートの乖離で判断すればテクニカル分析はできます。
しかし、指標や市場が開いてすぐの時間は理由のないボラティリティなども増えるため、市場の時間を調整するなどの対策は必要です。
テクニカル分析とは?
テクニカル分析とは過去の相場の推移を参考に、統計学的な手法などを用いた分析・投資手法です。
『クロス円』の合成通貨・合成通貨ペアはそれでもオススメはしない
合成通貨・合成通貨ペアでFXトレードをする点で一つ頭の片隅で考えるべきことがあります。
ここまでの情報で言えば、
- ボラティリティが高い=儲かる
- 取引高・流動性が低い=儲かる
という仮説を組み立てた方もいると思います。
しかし、逆に
ボラティリティが高く・取引高が少ない通貨ペア
=単純に多くの人が興味を示さない相場投資・通貨ペア
とも言えます。
さらに、複雑で値動きの予想が経済指数などで読みにくい点をデメリットに挙げるならば、わざわざマスを狙った投資をする必要性はないと言えるのです。
もっと言えば、基本的には順張りでの投資=なるべく多くの投資家の目線に自分が合わせる方が、安全かつリスクヘッジになると言えます。
『クロス円』の合成通貨・合成通貨ペアをそれでも投資するトレーダーがいる理由
それでも、大きなボラティリティが発生しやすい『クロス円』の合成通貨・合成通貨ペアに投資するトレーダーが大勢いる理由は、やはり『利鞘』の大きさだと言えます。
投機的な要素も大きいため、短期間で集中投資して利益を出すためには、このような合成通貨・合成通貨ペアが投資の候補から消えることがないためだと言えます。
もっと言えば、ドルストレートで利益が一定レベル取れるようになったトレーダーの力試しの場とも言えるのが、合成通貨・合成通貨ペアだとも言えます。
逆相関性を活かしたリスクヘッジ
米ドル/円とユーロ/円というのは相関性の逆で、ドル円が上がれば、ユーロ円は下がるという傾向があります。
このような逆相関の関係にある通貨ペアは『ユーロ/円とNZドル/円』や『米ドル/円と南アフリカランド/円』があります。
逆にFX初心者が通貨ペアによる分散投資を考えて、米ドル/円とユーロ/円をロング(買い)でエントリーした場合、基本的な関係性だけで考えると、どちらかが儲かって、どちらかが損をするというポートフォリオとなってしまいます。
単純に考えれば、ドルも上がって・ユーロも上がると考えますが、通貨ペアの特性というのは知っておくべきでしょう。
これをあえてリスクヘッジとして用いて、両方の通貨ぺアの利確運用益を相殺させる運用方法もあります。
一般的な『両建て』との違い
両建てとは同じ通貨ペアの「買いポジション(ロング)」と「売りポジション(ショート)」を同時に保有することです。
今回で言えば通貨ペアが異なるため両張りとは呼べません。
『クロス円』の合成通貨・合成通貨ペア以上に大きく稼ぎやすい通貨ペアはポンド/米ドル(GBP/USD)
通貨ペアの取引量で3位のポンド/米ドル(GBP/USD)は、取引量順位が上位の中で最も大きく稼ぎやすい通貨ペアです。
理由としては圧倒的なボラティリティです。ポンド自体の流通量がユーロやドルより少ないため、取引高が相関性を持ちます。
つまり『USD/JPY(米ドル円)』の逆の性質を持つ通貨ペアであると言えます。
ドル円では考えられないような値幅で、ポンド/米ドル(GBP/USD)は1日100pips以上動くこともあるため少額短期トレードでもかなりの利益を生み出すことができます。
ちなみに、合成通貨・合成通貨ペアの仕組みを知ってた上でポンド/JPY(GBP/円)を見ると、ポンド/米ドル(GBP/USD)に雑音が入ったようなチャートになるのは、ドル円の値動きが少ないためポンド/米ドルの値動きに似た値動きをします。
FXにおける『USD/JPY(米ドル円)が安定と言われる理由
FXのトレーダーはよくドル円が初心者向けの通貨ペアだと言われる理由は、安定通貨同士の通貨ペアだからだと説明します。
米ドルは国際通貨であるため取引量が非常に多いため、ボラティリティが発生しにくい通貨ペアとされます。
ちなみに、日本円に関しては世界で最も外貨建ての資産を保有しており、対外純資産残高は300兆を超えています。「世界最大の対外債権国」という担保がドル円の安定に繋がります。
合成通貨・合成通貨ペアに対抗するFXのトレード方法
合成通貨・合成通貨ペアは投機的な要素も大きいため、短期間で集中投資して利益を出すために選ばれるとすれば、他の投資家やトレーダーはどのように利益を取っているのか?
と考えるとやはり、
ドルストレートを超短期でコツコツと利益を重ねていく方法
或いは
Lotを張る(一回にエントリーする金額を増やす)
だと言えます。
*ロット(Lot)とは、FXの取引通貨量の単位