【過去最大級】アクシーインフィニティの『Ronin Network』ハッキング事件のまとめ

【過去最大級】アクシーインフィニティの『Ronin Network』ハッキング事件のまとめ

【過去最大級】アクシーインフィニティの『Ronin Network』ハッキング事件のまとめ

300万人を超えるプレイヤーを抱えるブロックチェーンゲーム『Axie Infinity(アクシーインフィニティ)』の専用のレイヤー2ソリューション「Ronin Network」(サイドチェーン)ハッキングされ、過去最大級の被害が発生しました。

補足:Axie Infinity(アクシーインフィニティ)とは?

Axie Infinity(アクシーインフィニティ)とは、Sky Mavis社というベトナムのブロックチェーン関連企業が運営している、仮想通貨・暗号資産が稼げるブロックチェーンゲーム・NFTゲームです。

Play to Earn(P2E、プレイトゥアーン=プレイして稼ぐ)としてメタバース関連・NFTゲームではThe SandboxなどのLAND系が多い中、Axie Infinityはキャラクターを戦わせる、ストラテジー系のゲームなのも特徴です。

Sky Mavisの企業評価価値は約3,600億円(30億ドル)とされており、AH Capital Management, LLC(a16z)から約3688億円(約30億ドル)(約3688億円)を調達することでAxie Infinity(アクシーインフィニティ)は市場へのトレンドインが加速しました。

アクシーインフィニティの『Ronin Network』ハッキング事件の被害

イーサリアム(ETH)とステーブルコインのUSDコイン(USDC)とに被害があり、合計被害額は6億2500万ドル(約770億円)以上と発表されています。

なお、流出した資金の内プレーヤーやユーザーの資金、投資家・投機家の資金、ゲームの収益も含まれていたことがわかりました。

ハッキング被害額の内訳

イーサリアム(ETH)17万3600ETH(約733億6000万円)の被害

USCコイン(USDC)2550万ドル(約31億3400円)の被害

補足:ステーブルコインとは何か

ステーブルコインとは別名ペッグコインとも呼ばれ、別の通貨の価値と連動させることを目的とした通貨です。

USDC以外にテザー(USDT)などが有名です。

ステーブルコインは米ドルに連動しており1USドル=約1USDCになるように固定されています。

つまり、利用目的が投資ではなく仮想通貨上で出た収益などを同価値のまま置いておくことに利用されます。

アクシーインフィニティの『Ronin Network』ハッキング事件の関連被害

『Axie Infinity(アクシーインフィニティ)』の専用のレイヤー2ソリューション「Ronin Network」(サイドチェーン)のトークンである『Ron』は約22%も急落しました。

Axie Infinity(アクシーインフィニティ)のゲーム内で用いるトークンAXSは約8.5%の落幅を記録しています。

補足:レイヤー2ソリューションとは

スケーラビリティ対策や手数料の高騰を防ぐために用いられ、互換性のあるブロックチェーンで承認実行(トランザクション)できる量を増やす役割を持ちます。

アクシーインフィニティの『Ronin Network』ハッキング事件の補償

『Axie Infinity(アクシーインフィニティ)』を運営するSky Mavis社は、

プレーヤーの被害を補償することを発表しました。

Axie Infinity(アクシーインフィニティ)のハッキングの原因=Ronin Network

Axie Infinity(アクシーインフィニティ)のハッキングされた脆弱性や原因についてはRoninチェーン(Axie用のサイドチェーン)から暗号資産(仮想通貨)が不正流出したと発表しています。

Roninチェーン(Axie用のサイドチェーン)では入出金に9つのバリデータから5つの署名(秘密鍵)を必要する仕組みで、この5つの署名(秘密鍵)を不正に入手して今回のハッキングが実行されました。

9つのうち4つのバリデータのコントロールとAxie DAOが運営する第三者のバリデータの合計5つを乗っ取ったことで、不正に引き出しができたとしている。

Axie Infinity(アクシーインフィニティ)のハッキングの背景=フリートランザクション

Axie Infinity(アクシーインフィニティ)を運営するSky Mavis社がAxie DAOの需要増加に伴うフリートランザクションのサポートを受けていたことにも関わっています。

一時的にSky Mavisの代わりにAxie DAOが署名することを可能にしていたが、この許可の承認がなんらかの原因で削除できていなかったため、ガスフリーRPCノードをバックドアとして利用できたと関係付けています。

Ronin Networkの特徴は?

Roninは高度な分散性を持ちスケーラビリティ問題を解決しているレイヤー1ブロックチェーン『Avalanche(アバランチ)』よりも40%多くのトランザクションを処理する能力が特徴でした。

Roninはさらに100回までトランザクション手数料がかからないため、アクシー・インフィニティでは有効的に活用することができていました。