なぜ今も圧迫面接をする会社があるのか

なぜ今も圧迫面接をする会社があるのか

私は、会社員時代から中途採用の現場マネージャーとして採用に携わり、独立後の会社でも採用を経験してきました。

外部の役員の会社でも積極的に人事に携わってきたからこそ、意外にも思える『面接』の本質と酷評される『圧迫面接』について書いてみようと思います。

圧迫面接する会社は今も存在する

圧迫面接(パワーハラスメントを伴う面接)が行われる会社が存在するかどうかについては、現在の状況について調査する必要があります。

労働者の権利保護の観点から、多くの国々で圧迫面接は違法とされていますが、実際の実施状況は国や地域によって異なります。

圧迫面接とは?

圧迫面接(パワーハラスメント面接)は、採用面接や転職面接などの面接過程で、面接官が応募者に対してパワーハラスメント(権力を背景にした嫌がらせや威圧的な態度、侮辱的な発言など)を行うことを指します。これは応募者に対して違法、不当な圧力をかけ、精神的な苦痛を与えるもので、人権侵害として扱われることが一般的です。

圧迫面接は、応募者が求める職種やポジションに関係なく発生する可能性があります。このような面接でのパワーハラスメントは、労働法や人権法に違反する行為とされ、法的に厳しく取り締まられます。被害者は、労働組合や労働法律の専門家、または労働権に関する団体に相談し、法的な支援を求めることができます。

企業や組織は、採用過程や労働環境においてパワーハラスメントを防ぐための方針を策定し、教育やトレーニングを行うことが求められます。被害者の声に耳を傾け、適切な対応をすることが、健全な労働環境を維持するために重要です。

転職する場合も新卒の採用でも同様に、圧迫面接をする面接官は今もいます。

そもそも、なぜ圧迫面接をするかという採用サイド側の気持ちとしては話のしにくい相手にも上手に自分の話に乗らせて自分の魅力を伝えられるか、

というところに期待値は置かれています。

しかし、『しかし』です。

今時、面接でも企業イメージを大切にする風習がある中で、古臭いスーツを着て、古い考えを押し付ける面接官は古い企業の風習をアピールすることになります。

今回はそんな圧迫面接に当たった時の対処方をお話しようと思います。

圧迫面接をする面接官や採用担当者の特徴

圧迫面接を行う面接官や採用担当者は、特定の特徴を持つことがあります。

まず、彼らの言葉遣いが攻撃的で冷酷な場合があります。質問やコメントが攻撃的で、応募者を威圧しようとする傾向が見られます。

また、過度のプレッシャーやストレスをかけることで、応募者に不合理な質問や課題を押し付けることがあります。

相槌や質問の際に「で?」、「だから?」、「なぜ?」などを連発し、攻撃的に使われることで応募者は圧迫感を感じることでしょう。

同じ質問を繰り返すことで、応募者の回答に矛盾が生まれるように仕向け、不安を煽ることもあります。

さらに、面接官のボディランゲージも圧迫的な場合があります。視線やジェスチャーが攻撃的であったり、物理的な距離が極端に近かったりすることが考えられます。

そして、圧迫面接の場合、面接官の応募者に対する評価基準や意図が不透明で、応募者は何が求められているのかを理解しづらいことがあります。

しかし、重要なのは、圧迫面接は非倫理的であり、法的にも問題がある可能性が高いことです。

企業や組織は、採用プロセスにおいて適切な面接トレーニングを提供し、面接官が適切な態度で応募者と接するように心がけるべきです。

圧迫面接は労働法や人権法に違反する可能性が高いため、予防と対策が重要です。適切な面接プロセスを確立し、応募者を尊重する姿勢が企業の信頼性を高め、適切な人材の採用に繋がります。

圧迫面接を行う可能性のある面接官や担当者の特徴

  1. 言葉遣いが攻撃的:面接官が冷酷な言葉遣いや攻撃的なトーンで応募者に対応することがあります。質問やコメントが攻撃的で、応募者を威圧しようとする可能性があります。
  2. 不当な圧力をかける:圧迫面接では、過度のプレッシャーやストレスを応募者にかけるため、不合理な質問や課題が提示されることがあります。応募者に対して無理難題を押し付けようとする傾向が見られます。
  3. 相槌の連呼:相槌や質問の際に「で?」、「だから?」、「なぜ?」などを連発し、応募者を圧迫することがあります。これらの言葉が攻撃的に使われることで、応募者は圧迫感を感じます。
  4. 質問の反復:同じ質問を繰り返すことで、応募者の回答に矛盾が生まれるように仕向け、不安を煽ることがあります。
  5. 威嚇的なボディランゲージ:言葉だけでなく、面接官のボディランゲージも圧迫的な場合があります。たとえば、視線やジェスチャーが攻撃的であったり、物理的な距離が極端に近かったりすることが考えられます。
  6. 応募者を評価する意図が不透明:圧迫面接の場合、面接官の応募者に対する評価基準や意図が不透明で、応募者は何が求められているのかを理解しづらいことがあります。

意味のある圧迫面接

本気で採用担当が見抜こうとしていること

圧迫面接は、基本的に採用プロセスにおける効果はなく倫理的な問題が存在する手法です。

明確なメリットはないようにも思われますが、実は採用担当者が一流の目利きである場合も中にはあります。

採用者との関係が悪化する可能性があっても見抜きたいこと

採用担当者は何より、すぐに辞められる退職されたくないのと同時に会社の中途採用やキャリア採用の社員はもちろん、新卒採用でも『定着率』『離職率』を気にするのです。

彼らの精神的な強さをあえて試すことで、どれだけの熱意があるかを判断するポイントにもなります。

「〇〇さんの考えを聞かせてください」

「もう少しこの部分を聞かせてください」

「実際〇〇さんは、その時何をしましたか」

こんな質問を投げかける面接官は、厳しい返答の中にも相手の良さや足りない部分をリサーチしようと冷静に頭を使って質問をしています。

そのため言葉に詰まってしまうようであれば、準備不足として結果は別として良い経験になる『価値』のある面接だと言えます。

企業の評判に悪影響を及ぼす可能性があっても圧迫面接をする採用担当者

圧迫面接が広まれば、企業の評判に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。

求職者や一般の人々は、企業が採用プロセスで倫理的で尊重される方法を採用していることを期待しています。

しかし、ほとんどの場合圧迫面接を行なっているはかなりハードワークを求められる企業に多い傾向があります。

その代わりに稼げる、社歴に関係なく昇進ができる制度を取り入れているなどが代表例です。

そのため倫理や法律下でギリギリのラインまで圧迫面接を行っても口コミに書かれても他に負けない自社の魅力があることがあります。

面接で途中で帰っても問題ない、低レベルな圧迫面接もある

腕組みや足組みをして面接している面接官がいる企業は、こちらから願い下げしましょう。

相手は目上であったとしても、今の時代にはそぐわないスタンスだからです。

パワハラ、モラハラが仮にあっても耐え抜くだけの魅力が会社にない限り、面接を切り上げたほうが良いと言えます。

その会社や採用担当者とは少なくとも2度と会うことはないため、我慢などする必要はありません。

バブル崩壊、リーマンショック時代を乗り換えた採用組は、確かに今の日本経済を支えています。

しかし、自分が厳しい時代に耐えたからといって、今の時代に同じことをする必要は一切ありません。

圧迫面接は転職の魅力を消すのは確か

圧迫面接は、今後どんどんなくなっていきます。

今すでにフリーランスでの働き方や副業というワークバランスが確率され始め、どんどん有力な人材はフリーランスへ移行しつつあります。

企業は有力な人材を確保するために必死です。

今までは、企業も人を育てることにミッションを置いていましたが、有力な人材の流出に歯止めが効かない今の時代に、企業に踏みとどまらせるだけの魅力を企業も提供しないといけない時代になります。

そんな今の時代に「うちの会社に君は見合うだけの価値があるのか」とマウンティングするのは折角、転職して新しい自分の価値を見出そうとする邪魔にしかならないと言えるのです。

だからこそ、転職を決め圧迫面接に当たれば、価値のある圧迫面接ならば感謝して経験し、価値のないマウント面接なら一つの学びとして経験すると割り切ってしまって良いでしょう。

それこそが、方法と言えば厚かましいですが、圧迫面接の攻略方法だといえます。