昇進という言葉は多くの人にとって魅力的に聞こえます。
しかし最近ではそのポジションに対する見方が変わりつつあります。
昇進は、仕事の責任が増えることや、他の人たちを指導する役割を果たすことを意味します。
一方で、昇進が意味するものやその影響は個人によって異なります。
昇進による安定感や仕事の増加といった側面を見ると、確かにストレスやプレッシャーを感じることもあるためです。
管理職は、チームをまとめたり、意見を調整したりする役割が求められ、それに伴って仕事の幅が広がります。
これがやりがいを感じる一方で、責任の重さを感じることでもあります。
また、管理職は時に「嫌われ役」と見なされることもあります。
決断をしなければならない立場にあるため、全ての人に満足してもらえる判断を下すのは難しい場合があります。
このため、人間関係に悩んでいる管理職が非常に多いです。
今回は年収が増え、権限が増え、本来は誰しもが望む『管理職』への昇進についての現実をお話ししていきます
管理職を目指す人と目指さない人の違い
管理職を目指す人の特徴:
- リーダーシップの欲求: 管理職を目指す人は、他人を指導し、チームをまとめ、成果を上げるリーダーシップの役割に興味を持っています。
- チームビルディング: チームを形成し、そのメンバーを育て、共に目標に向かって進むことにやりがいを感じます。
- 責任感: 他人を指導することに対する責任感が強く、決断を下すことや困難な状況に対処することに恐れを感じません。
- 戦略的思考: 長期的な視野で組織やチームの目標を達成するための戦略的な思考を持っています。
- コミュニケーションスキル: 優れたコミュニケーションスキルを持ち、他の人たちと協力し、効果的に意見を伝えることができます。
管理職を目指さない人の特徴:
- 専門知識の追求: 特定の分野での専門知識やスキルを高め、その分野で深く専念したいと考えています。
- 効率的な作業: 個人の仕事に集中し、高いパフォーマンスを維持することに興味があります。自身のスキルや成果に誇りを持っています。
- ワークライフバランス: 管理職の役割は多忙であることが一般的であり、ワークライフバランスを大切にしたいと考える人が、管理職を避けることがあります。
- 指示を待つ傾向: 自らリーダーシップを取るよりも、指示を受けて自身の役割を果たすことに適性を感じます。
本当に管理職はデメリットしかないのか『損』なのか
社会的地位は『管理職』なだけで違う
社会的地位としての『管理職』は、多くの文化や組織において一定の社会的評価を持つことが一般的です。
転職で言えば、国家資格やMBA、語学力などに等しいスキルの証明になります。
つまり、どれだけできる営業でも営業部長や営業本部長という管理職になるだけで、住宅ローンの融資可能額も変われば自分の付加価値が上がると考えることができます。
さらに管理職は、組織内でのリーダーシップや決定権を持つ立場なのである程度の、物事を決めるパワーを持つことができます。
管理職より営業マンのほうが年収や給料は良い場合
そもそも、一番稼ぎやすいのは営業マンです。
なぜなら、数字で見て会社に利益をもたらしているか明確にわかるからです。
「管理職＝偉い人」というイメージがありますが、海外では稼ぎたい人ほどセールスの期間が長く、60歳を越えても管理職にはならず販売員をしている人も大勢います。
管理職で年収を上げるということは、その管理をする部署や支社・支店・企業の利益を自分がいたから上げることができたと誰が見ても思うだけのコミット（結果・成果）が必要なのです。
大きく変わらずとも年収や所得の安定性は向上する
管理職は一般的に高い給与やボーナスを受け取ることができます。
しかし、歩合制の会社などでは年収が逆に下がるというケースもあります。
それでも管理職になるのは、前述の社会的地位や、決定権、社内外での立場の明瞭さだと言えます。
管理職に昇進したいなら『年収無視！』
管理職になる前に給料・年収を最大限まで上げる
自分の勤めている会社で管理職になると給料や年収が下がる場合、まずは管理職になる前に給料・年収を最大限まで上げておくことが重要です。
営業時代に1500万円の年収の営業マンに800万円で管理職のオファーを出すことはしません。
管理職の特権や体力的な疲労を減らすことを考え、会社もその人材を手放したくないためある程度辞める気を起こさせないだけの年収や待遇でオファーをします。
さらに、管理職にならないと開かないドアに進むことができます。
管理職にならないと役員にはなれない
管理職から役員へ昇進することは、組織内でのキャリアの最高峰を迎える一歩です。
役員ポジションは、組織の戦略的な方向性を決定し、組織全体のリーダーとしての役割を果たします。
役員になれば少なくとも管理職以上の給料や待遇が約束され、退職を仮にしても自分のスキルや経験が資産となり『顧問』などのオファーが増えます。
通常の企業では役員に50代でなれたら成功者で、早ければ40代後半から狙うことができます。
そう考えると管理職という瞬間に結果を大きく残すのは非常に重要です。
管理職で楽にキャリアアップをする方法
管理職でキャリアアップを目指す上で、効果的な方法は残業時間を削減し、効率的に業務をこなすことです。
過剰な残業は効率を低下させ、ストレスを増加させる原因となります。一流のビジネスリーダーは、限られた時間内で効果的な仕事をする能力を持っています。
残業を減らし、効率を向上させることで、より多くの成果を上げることが可能です。
営業の仕事には終わりがないという考え方もありますが、終わりを見極め、適切なタイミングで業務を整理することが重要です。
無理な長時間労働は、組織全体に悪影響を与える可能性があります。
そのため、適度な労働時間で成果を出すことが求められます。
また、管理職としての成功は、単に働く時間や量によって評価されるのではなく、チームを指導し、成果を上げる能力、戦略的な思考、問題解決能力など、リーダーシップスキルによっても決まります。
組織の方針に合わせた戦略を立て、チームと協力して目標を達成することが求められます。
管理職は部下を育て・感謝するのが仕事
管理職の役割は、戦略や仕組みを構築するだけでなく、部下を育て、感謝することが重要です。
ただし、雇われの管理職が役員に昇進するには、優秀なビジネスパーソンや営業担当者を育て上げる能力が欠かせません。
組織内で優れた人材を育成し、会社の利益に貢献することが求められます。
一流の管理職は、部下の活躍を評価し、その成果を給料や評価に反映させる能力が求められます。
部下が契約を獲得したり、成果を上げた際には、その一つひとつに敬意を払い、感謝の意を示すことが成功につながります。
管理職は、組織のリーダーとして部下を尊重し、信頼関係を築くことが鍵となります。
管理職として優秀なビジネスマンや営業マンを何人でも育て上げることができれば、どこの部署でもどこの企業でも自分を必要としてくれる
会社の利益に直結する優秀な営業マンのハンドリングができるのは、社長ではなく管理職である自分だからです。
優秀な営業マンが取ってきた契約の一つ一つ、一人一人の活躍が結果として自分の管理職としての給料と評価に繋がるため、偉そうに足を組んでいる場合ではないのが管理職という仕事なのです。
むしろ、一流の管理職は部下に敬意を払い常に感謝をしています。
管理職になると転職する人は増える
管理職になると実力を持っている人も、名ばかりの管理職をどうにかしたいと転職する人も同じようなタイミングで転職エージェントやヘッドハンターの支援を受け転職をします。➡︎
近年、管理職経験者が転職市場で増加している背景には、スキル向上や給与面での魅力、新たな業界へのチャレンジ、そしてワークライフバランスの向上といった要因が影響しています。
管理職の経験は、他の企業で高く評価され、新たなキャリアパスを探求する人々にとって魅力的な選択肢となっています。
なぜ管理職に昇進して会社を辞めるのか？
理職に昇進してから会社を辞める理由は多様であり、各人の状況や動機によって異なります。
一般的な傾向として挙げられる理由は、昇進後の仕事内容や責任の重さにストレスを感じ、心身の健康を守るために転職を選ぶことがあります。
また、新たなキャリアパスを探求したり、自己成長を追求するために異なる業界や職種に挑戦することも一因です。
給与や福祉面での不満、ワークライフバランスの問題、あるいは会社の方針や文化との不一致によって、新しい職場を求める人もいます。
起業家精神に目覚め、独立して自分のビジョンを実現するために事業を立ち上げる人々もいます。
他にも、家庭の状況の変化や、地理的な移動、組織内での人間関係の問題など、多岐にわたる要因が影響を及ぼすことがあります。
これらの理由から、管理職に昇進した後に転職を決断する人々は、自身の価値観や目標に基づき、より適した環境で働くことを求めています。
それぞれの個人の状況に応じて、転職は新たな挑戦や成長の機会を提供し、より充実したキャリアを築く一環として捉えられています。
管理職になって転職しない人とは？
管理職に昇進して転職せずそのポジションにとどまる人々は、そのポジションが彼らのキャリアの最高点であり、それが彼らの職業的な天井であると考えていることが一般的です。
一度管理職の地位を手に入れた後、多くの人は安定感や経済的な安全性を求めてそのポジションに留まる選択をすることがあります。
また、組織内での地位が上がることで、職場での権威や尊重を感じ、自己評価が高まることもあります。
しかし、一方で管理職にとどまることで、新たな挑戦や成長の機会を逸することになるかもしれません。
管理職のポジションがキャリアの頂点であると感じつつも、新しい経験やスキルの習得、他の業界や職種への挑戦を望む人々もいます。
組織内外でのさまざまな経験を積むことで、より幅広い視野を持ち、リーダーシップスキルを高め、個人としての成長を遂げることができます。
そのため管理職に昇進して転職しない人々は、安定性や組織内での地位を重視する一方で、新しい挑戦や成長の機会を逸することなく、自身のキャリアを築き上げる方法を見つけている可能性があります。