僕らはプロトレーダーになれるのか?専業投資家との違い
最近YouTubeでもプロトレーダー・元プロトレーダーのコンテンツなどを目にします。
素人から見ると、プロトレーダーの『プロ』は『投資で成功し大きな収益をあげている人』と思うかもしれません。
しかし、プロトレーダーとは別に専業トレーダーという言葉もあり、自分たちは将来プロトレーダーになれる可能性があるのか。
専業トレーダーとの違いは何か、をわかりやすく解説していきます。
プロトレーダーと専業トレーダーの違い
個人事業主の方はご存じだと思いますが、兼業・専業で商売の規模感がわかります。
例えば、私は保険代理店や不動産会社の経営をして、こうして原稿を書いて、投資もしています。
これはまさに兼業トレーダーです。
他にも会社員をしながら資産運用をしていても兼業ですし、主婦(夫)をしながらでも兼業です。
専業トレーダーはその逆で、投資以外の仕事はしていない方々のことをいいます。
投資やトレーディングでの収益以外は基本的にありません。
専業トレーダーにはすぐになれる
専業トレーダーという仕事は、簡単に言えば投資以外何もせず生活をしていれるならば、誰でも名乗ることができます。
資格があるわけでもないですし、最低年収額が決まっているわけでもありません。
ただ今勤めている会社を辞めるだけでほとんどの方は専業トレーダーになれます。
プロトレーダーになるのは難しい
専業トレーダーとは異なり、プロトレーダーはなるにが非常に難しいです。
簡単に言えば、プロトレーダーは銀行や金融機関・ファンドなどに雇用され売買などのトレードを行う職業です。
実際、顧客から預かっているお金で運用をするわけで、金融機関やファンドの中にもさまざまな役割分担があります。
営業マンが顧客から預かってきた資金を直接トレードすることはありません。
もう少し詳しく言えば、トレーダーの役割やディーラーの役割に分かれ細分化されます。
それに雇用されているので、上司やマネージャーなどの指示に基づいてトレードすることもあります。
プロトレーダーは総称であり、プロトレーダーだから直接相場で売買しているとは一概に言えません。
プロトレーダーとディーラーは同じ?
ここでトレーダーとディーラーという言葉の違いがわからなくなる方も多いと思います。
もしかすると、みなさんの中にはディーラーがトレーダーの役回りだと思っておる方もいるはずです。
トレーダーは、自分の相場分析などで売買などの取引はしません。
ディーラーは自分の相場分析などを踏まえて自分の裁量で取引を行います。
映画『ウォール街』や『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』の世界を解説
映画『ウォール街』でマイケル・ダグラス演じるゴードン・ゲッコーや『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』でレオナルド・デカプリオ演じるジョーダン・ベルフォートがしている仕事の多くはディーラーです。
そのため、トレーダーを集めているように見えますが、実際はディーラーを集めて顧客から資金の出資を受け会社の経営をしています。
プロトレーダーは映画やドラマのように億プレーヤーのいる世界?
映画やドラマの世界ではプロトレーダーやディーターの職業は年収数億円などの『億プレーヤー』が山のようにいる世界だと思っている方も多いはずです。
確かに外資系企業であれば2000万円を超える年収を受け取るプロトレーダーやディーラーもいます。
しかし実際平均で見ると為替ディーラーなどでも年収1000万前後で想像より遥かに低い年収で仕事をしています。
むしろ、兼業トレーダーでも自分の資金で自由にレバレッジをかけて運用し、数億円を稼ぎ出すトレーダーは大勢います。
プロトレーダーやディーラーより『ウォール街』を目指せ
ここで映画やドラマのような数億円の収入を引き換えに、日々クビになるリスクを背負って戦う職場を探すなら、プロトレーダーやディーラーといった職種や職域で絞り込むよりも、まずは日本を出ることをおすすめします。
ウォール街の年収は平均約4500万円。
コロナ前のウォール街の平均年収は6500万円を超えていました。
新卒で1000万円以上支払う企業が集まるのがウォール街です。
本気で稼げる『プロトレーダー』や『ディーラー』を目指すなら
ウォール街や流通資本の多いアメリカで働くということが、もっとも近道です。
日本の個人投資家からいきなり、ウォール街に転職ということは不可能なので、まずはウォール街に支店・本店を置く投資会社・ベンチャーキャピタル・ファンドなどの日本支社・支店に入社するのが良いでしょう。
ここで既に、「無理だ」と思えば、日本の生涯年収を5年ほどで稼ぐような人にはなれないということです。
筆者の私ならプロトレーダーやディーラーより『兼業トレーダー』を選ぶ
少なくとも今、私は兼業トレーダーで専業トレーダーになりたいと思ったことはありません。
なぜなら、世界中にライバルが大勢いて、常に代わりが控えているポジションほどリスクの高い投資はないでしょう。
兼業トレーダーという身の置き方は、ある意味リスクの分散とも考えることができ、投資で損が出ても執筆業や本業の収入で生活ができるためです。
この身の置き方でこそ、積極的な投資もできる、と私は思っています。