服を買いに行くときカジュアルなセレクトショップやラグジュアリーブランドに入る時も、いつも気になるのがファーストインプレッションです。
皆さんは気になったことがありませんか?
あの一声、あのありがちな受け答え。
しかし、私を敏腕アパレル販売員と元超ラグジュアリーブランドの店長をしていた2名に電話で、『あの一声』、『あの受け答え』について聞いてみました。
アパレルの販売員の売れる一声
アパレル販売員は一声入魂
「良ければお伺いします」そう声を掛けてきたのは、某有名セレクトショップの販売員でした。
『良ければ』→『よろしければ』YESかNOをいきなり問われていると感じ、『お伺いします』→『伺ってもいいよ』に聞こえるのは元々私も服飾業界にいたからでしょうか。
アパレルの販売員の神の一声
敏腕『アパレル販売員』は一言目にこう話す
「良ければお伺いします」というのは、「良ければお伺いしますので」と「ので」で止める販売員も多いそうです。
「ほぼ90%以上のアパレル販売員が使っているのでは?」と敏腕アパレル販売員は言います。
アパレルの販売員はどんなブランドも声かけはほぼ同じ
ラグジュアリーブランドは一言は『一般的』だった
「お気に召す品があれば、サイズをお出し致します」
実際、ごく一部の富裕層に向けて販売しているラグジュアリーブランドは一言に違和感はなかった。
しかし、関係構築というよりは『当たり障りのない言葉』であり『一般的な言葉』を選んでいるというのが伝わります。
アパレルの販売員で売れるかどうかは声かけでわかる
アパレル敏腕販売員の声掛けは『一流』だった
「もしお時間あれば触って質感を感じて頂けませんか?」
「ご面倒だとは思いますが、着心地の良い・・・ご試着を」
この2つが敏腕アパレル販売員の最初の一言でした。
『みんな忙しい中、ご来店されていること』を理解しています。という言葉が含まれていたり、実物を見るより触れることにより『来店しなければできない経験』をしてもらう。
という思いが伝わります。
そして、試着を促すトークでも、『試着はいかがですか』という意味合いですが、『〇〇だから』という試着をさせる意味を伝えているのもポイントだと言えます。
アパレル販売員の具体的な声かけトーク
- 「このお品は、少しタイトなシルエットなのでサイズ感を確かめてみられませんか?」
- 「このお品は、シープスキンという一般的なラムレザーと質感が違うので、ぜひお試し頂きたいです」
- 「このニットは、取り扱う商品の中で、最も肌触りのいいコットンを使用しています」
アパレルの販売は声かけから試着までがスムーズ
『売れる』アパレル販売員は『試着』を売りにする
売れるアパレル販売員は『試着』など目で見る以上の、実体験をしてもらうように、販売の方向性を決めているのが特徴です。
この販売方法は、電化製品の量販店や高級家具ブランド、輸入車ディーラーなど様々な営業でも用いる、購買意欲を高めるテクニックです。
アパレル販売員は『肌』でお客さんを顧客にする
カーディーラーは新車のレザーシートの香りなども嗅覚を使って、購買意欲を高めます。
電化製品も、試着ならぬ、『試してみる』ことで、良い商品かどうかではなく、普段使っているものと比較し、私生活でこの今あるものが家にあれば、どれだけ『充実した日々になるか』をイメージさせるきっかけ作りになります。
言い方一つです。
しかし、3件見てまわった店が、3件とも同じことを一言目に言えば、3件目の店員は悪くなくとも「いや。大丈夫です」と言ってしまうでしょう。