- 1. 【初心者向け】『四季報』は株式投資をするなら、やはり必須
- 2. 『四季報』は種類がある
- 3. 『四季報』の情報は間違っている?
- 4. はじめての『四季報』どんなことが書いてあるのか
- 5. 『四季報』の読み解き方
- 6. はじめて読むなら『四季報』のココを見る
- 7. 正直、年4回も四季報はいらない?
- 8. どうせ買うなら四季報は『夏号』がおすすめ?
- 9. 実は知らない四季報の活用ポイント
- 10. 『一流の投資家』の四季報の活用テクニック
- 11. 今からできる『四季報』での『割安』企業の探し方
- 12. 四季報オンラインのキーワード
- 13. 四季報オンラインを無料で使う方法
- 14. 投資先・銘柄選定をする時に役立つ『就活四季報 女子版』
【初心者向け】『四季報』は株式投資をするなら、やはり必須
『四季報』とは?
『四季報』の正式名称は「会社四季報」で、東洋経済新報社『週刊東洋経済』などはおそらく手に取ったことがある方も多いはずです。
そんな四季報は1936年から創刊が始まり現在まで続きます。
四季報は名前の通り、『春夏先冬』の年4回が出版されています。
現在では四季報オンラインなども登場し、紙媒体離れの投資家などのグリップもしっかりできています。
『四季報』は種類がある
四季報には大きく分けると「会社四季報」と「就活四季報(総合版)」があり、実は内容が異なります。
わかりやすく知識がなくても読みやすくまとめているのかと想像しがちですが、そもそも投資家としての視点ではなく就活をする際にエントリー先の情報がインプットできるように構成されています。
【おすすめ】会社四季報 業界地図(年1回)
業界内での重要な企業やシェア率はもちろん、競合他社との関係が図解されているため、非常にわかりやすく短時間にたくさんの情報をインプットできます。
さらに、年一回ということもあり、業界のアップデートは1年で大きく変化します。
最近では、ESG/SDGsに関連する脱炭素やDXなどはチェックしておくべきだと言えます。
会社四季報 業界地図は、『会社四季報』を手掛ける同じ記者が174業界のうち4000社を解説していることで『会社四季報 』と統一したデータ検証ができます。
【おすすめ】会社四季報プロ500 (年4回発行)
会社四季報プロ500は『会社四季報』をわかりやすくしたものという立ち位置にあり、会社四季報プロ500は全上場銘柄の理論株価と業績進捗率、割安度が記されています。
見慣れてしまうと四季報よりも『会社四季報プロ500』の方が株式投資をする方にはおすすめです。
会社四季報ワイド版 (年4回発行)
『会社四季報』を老眼が入ってもしっかり読める文字のサイズが2倍になったものです。
内容は『会社四季報』のままです。
はじめて『会社四季報』を読むと小さい字に心が折れそうになるので、ワイド版から初めるのも株式投資の初心者にはおすすめです。
会社四季報・未上場会社版(年4回発行)
これは株式投資での活用よりも就活四季報に掲載されていない企業情報を調べるには有効的です。
就職四季報 優良・中堅企業版 (年1回)
地方でシェア率の高い企業や地域密着系の事業などがメインで掲載されており、就職四季報総合版に掲載されていない4600社分が掲載されています
そのため、これも会社四季報・未上場会社版と同じく就活や転職の方が有効活用頻度が高いと言えます。
就活四季報 女子版 (年1回)
「離職率」や「有休取得状況」、「残業時間」なども掲載。
イメージだけでは見えてこない会社の全容がわかります。
*後半にも内容開設があります
就職四季報 企業研究・インターンシップ版 (年1回)
企業研究やインターンシップに利用用途を絞り込んでおり、大手企業1120社のインターン情報がピックアップされています。
役員四季報 (年1回)
東証一部上場企業はもちろん、東証マザーズ、ジャスダック上場企業等を含む上場企業3,831社、40,584名の役員人事録もあります。
使い道は?と気になる方もいると思いますが、実は出身大学や役員報酬、女性役員の平均の推移なども抽出されており、50音順でも調べることができるので活用用途は以外と多いのが役員四季報です。
米国会社四季報 (年1回)
米国企業に特化した四季報で、外国株式投資を行う方は周知の四季報です。
特徴は個々の企業分析のカテゴリー構築で「連続増配」や「EV」といった投資テーマ、エグゼクティブの年収・報酬までも知ることができます。
『四季報』の情報は間違っている?
四季報を活用する株式投資をする投資家が多いのであれば、もちろん東洋経済という管理者がいるため情報操作も可能だとは言えます。
しかし、四季報は企業へ掲載料など徴収をしていないため、情報操作はされにくいと言えます。
はじめての『四季報』どんなことが書いてあるのか
四季報は上場企業の全てをデータ化し、指数と短い文章で説明しています。
四季報は長年のノウハウを活かし業績や経営状況の予想なども短い文章で端的にまとめられています。
さらに業績予想が2期先まで掲載されているため、本来の軌道から外れるような外部要因的な事故やハプニングがあった際は乖離が生じます。
その乖離がどれくらいの期間で修正するのかによって、投資する判断材料にもすることができます。
四季報は投資家や業界の平均的で客観的な意見がわかるため、その意見を踏まえて自分はどう感じるのかを検証することもできます。
『四季報』の読み解き方
引用・出典元:日本取引所グループ『はじめての「四季報」 ~かんたん読み方講座~』より
『四季報』の構成は基本的に常に同じ12ブロックで編成されています。
- 業種
- 社名・事業内容・本社住所・仕 入先・販売先等
- 業績記事・材料記事
- 業績数字
- 前号比矢印・会社比マーク
- 配当
- 株主
- 役員・連結会社
- 財務
- 資本移動・株価推移・特集企画・業種・時価総額順位・比較会社
- 株価チャート
- 株価指標
はじめて読むなら『四季報』のココを見る
企業の上方修正マーク
基本的に株式投資での銘柄や投資先を選定する際、前年比など期間を区切って、商売・経営がうまくいっているかどうかに注目する傾向があります。
四季報に関しては年4回の発行で前に発行号よりも30%以上の大幅な上方修正があった企業を矢印で確認することができます。
正直、年4回も四季報はいらない?
四季報が年4回も発売される理由もぜひ知っておくべきなのでお伝えします。
基本的に上場企業は3月期決算が日本は多く、その次の10月が多いのですが、四半期ごとの決算が出るため年4回は必要だと言えます。
ちなみに、
3月発売の「春号』は12月期の本決算と3月期の第3四半期(4~ 12 月期)発表後のデータが掲載されます
6月発売の「夏号」は前3月期決算の結果が含まれます
9月発売の「秋号」は第1四半期(4~6月期)の結果を基に修正をかけたもの
12月発売の「新春号」は9月の中間決算を受けて今期、来期の予想を修正した内容が掲載されています。
どうせ買うなら四季報は『夏号』がおすすめ?
四季報を発行している東洋経済新報社は『新春号』をおすすめすることが多いですが、夏号は3月の決算指標と次期の四季報の予想も読み込めるため、筆者としては『夏号』がおすすめです。
- 新春号:7〜9月(事業年度の折り返し地点)
- 春号:10月〜12月(本決算まであと3カ月)
- 夏号:1〜3月(今期実績と同時に新年度の業績予想)
- 秋号:4〜6月(第1四半期業績)
実は知らない四季報の活用ポイント
四季報を読む・見る・チェックしてみるだけで会社や企業の「実は・・・」がわかるという点においては無駄に多くの経済紙を読み漁るよりも効率的にマネーリテラシーを蓄えることができます。
具体的には知らない会社名の企業プロフィールでも、すごく有名な企業の名前が出ていることも多くあります。
例えば、傘下企業・ホールディング内の子会社だというケースが代表的です。
今からお話していく専門的な知識が必要が必要な部分よりも企業プロフィールだけでも十分、投資先選定に活用できます。
『一流の投資家』の四季報の活用テクニック
今からできる『四季報』での『割安』企業の探し方
PERでコスパの良さ・割安かを確かめる方法
『株価 ÷ 1株当たり純利益(EPS)』で割安の銘柄かを確かめることができます。
PERが低いから儲かるというわけではなく、あくまでも『割安』か『適正』『割高』かの判断材料となります。
ある程度企業選定を終えた状態で計算し比較するというような持ち入り方がポピュラーです。
PERとは?
PER(Price Earnings Ratio)は1株当たり純利益(EPS:Earnings Per Share)の何倍まで買われているか、『1株当たり純利益の何倍の値段が付けられているか』を確認する指数です。
PER低い=割安
PER高い=割高
となります。
四季報オンラインのキーワード
四季報は現在『四季報オンライン』も存在しており、簡易版は月額1,100円、プレミアムプランは月額5,500円となっています。
プレミアムプランはテクニカル指標や過去財務・予想データでもスクリーニングができ、株価データ(4本値と出来高)や出来高・売買代金の内訳(信用取引・空売りデータ)を閲覧・ダウンロードできるなど、月額5,500円の値段に見合うボリュームだと言えます。
四季報オンラインを無料で使う方法
四季報オンラインは多くの証券会社が顧客向けに自社アプリなどを経由し無料で四季報オンラインのコンテンツや情報を使えるようにしています。
しかし、四季報オンラインのサイトを無料で使えるということではなく証券会社によって『四季報速報』であったり、キーワード検索のみが使えるなど口座開設をしてみると「実は・・・」ということもあります。
楽天証券:「四季報速報」
auカブコム証券:カブステーションの「四季報検索」機能
SMBC日興証券:四季報情報+会社四季報最新銘柄レポート
大和証券:「四季報速報」
*四季報速報とは会社四季報発売前に企業情報を提供しています。
投資先・銘柄選定をする時に役立つ『就活四季報 女子版』
これは実際投資家が手に取って読んでみると、女子版では、1227社分の男女別の離職率や配属先、育休産休の取得人数などがデータ化されています。
さらに女性の既婚者数や有子者数まで記載されており、近年のSDGs、ESG投資では「ジェンダー平等を実現しよう」のテーマにも注目が集まっているため、現場指数として読み取ることができます。