『できる営業』はすぐ異動する、担当にするメリットとは?

『できる営業』はすぐ異動する、担当にするメリットとは?

異動・転勤・人事で売れる営業はいなくなる

売れる営業マンはいつも人からの注目や関心を惹くものです。

お客さん側からすれば、最高の営業マンに出会ったと思った矢先に異動や退職、転勤のお知らせをされます。

同僚や部下も同じようなことを考えています。

「この人なら自分をできる営業マンにしてくれそうだ」

そう思い、尽くし可愛がられ始めた時、異動になるものです。



売れる営業マン、敏腕営業マンがいなくなる理由

売れる営業マンは人事異動以外にも、引き抜き・ヘッドハンティングや独立の機会が人生で度々あります。

通常、金融機関などの全国異動可が入社条件になる企業は3年に1回を平均として人事異動をします。

このことだけ考えても、最長でも担当してもらえる期間は3年ほどだと考えておくべきだと言えますし、担当する側も無責任に「ずっと担当します」と言えない部分もあるでしょう。

売れる営業マンは1年で異動もある

売れる営業マンは上司が支社支店の売り上げが落ちることを恐れ、引き止めるという話もあります。

しかし、人事考課は残念ながらそのほとんど上司と権限が切り離されていることが多いため、左遷リストに入れることはできても異動や出世に反対しても止めることは難しいのが現状です。

何よりできる営業マン、売れる営業マンはなるべく売上見込みの大きい支店や支社に戻したいという考えもあり低迷している支店や支社の切り込み、改善解決に異動させてもすぐにまた異動を命じることが多いのです。



売れる営業マンは短期集中力が必要になる

「徐々に慣れて全力で頑張ります」などと言ってられないのが敏腕の営業マンです。

業績不振エリアの立て直しなどは時間がかかれば掛かるほど、自分のキャリアアップが遅れるのも事実です。

必ずと言って良いほど売上の落ち込むエリアへの異動はあります、その場数をいち早くクリアできた営業マンから『エグゼクティブ』への道が拓けていけると言えます。

売れない営業マンもいなくなる?

  • 売れる営業は上司としては置いておきたい存在
  • 売れない営業マンは早く放出させたい存在

この関係性は前述で一部否定をしましたが、売れない営業マンは売れる営業支店や支部からはすぐ異動になりますが、低迷している支店や支社はステイ(異動なし)判断になることが多いです。

売れない営業マンはずっといる

売れない営業マンを異動させたがる上司も多く、結果を残している営業マンを入れたいという気持ちは強いようです。

残念ながら、成果の出ない営業マンは約2回〜3回ほどしかチャンスがありません。

  1. 旗艦店舗や首都都心の支社本店からの異動
  2. 地方支店・支社・支部への異動 ➡︎ここで結果がでないと営業から離れるケースもあります。
  3. 小会社・関連会社への営業マンとして出向

なぜお客さんは『できる営業マン』から買いたがるのか

ここからは営業マンの目線ではなく、お客さんや顧客目線で『なぜできる営業マン』を選び、その人から買いたがるのか。



という当たり前のようで矛盾に気づくことがあります。

売れる営業マンはお得に買える?

売れる営業マンや敏腕営業マンと言われている営業マンは、社内で結果を出しているということを意味します。

もちろん、顧客満足度も高いとは思いますが、社内で『できる営業マン』とはどういう営業マンを指すかというと、売上が高く契約数も多い、そして『粗利益』を残し会社を儲けさせる営業マンを表します。

売れる営業マンを選ぶと損をする?

上記のことを考えると、契約が取れない、渋い案件(粗利益が少ない)ばかり持っているのが会社がいう『できない営業マン』です。

ここでもクレーム率や顧客化できないという問題もあると思います。

しかし、お客さん側からすれば粗利益を残さない=『安く買える』というのは事実だと言えます。

つまり売れる営業マンに担当させると値引きが少なく高く買うことになるということも言えます。

できる営業マンが担当になるデメリット

営業担当は売れている人を選ぶとたらい回しにされる?

できる営業が担当の時は良いですが、できる営業マンが異動になり担当を外れた後は後任担当からすればひっくり返す、掘り返すのが難しいお客さんというリストに入ります。

売れる営業マン以上の提案力を持つ人は少ない

売れる営業マンと売れない営業マンの差は、提案の『質』です。

「買ってください」ではなく、買うと便利、あった方が楽、効率が上がるという様々な角度からの提案をするのが売れる営業マンです。

平均的な売上をとっている営業マンからすれば、新規開拓して見つけたお客さんの方が量産された提案内容に当てはめて提案できるため『楽』で人数を捌けると考えるのです。

特別待遇や融通が効かないと感じる機会が増える

特に売れている営業マンほどうまく調整してくれる納期などの調整もシビアになり、一般的な通常サービスでは物足りなさを感じます。

これはサービス業ほどクレーマーになる率が高いのと同じで、良質なサービスができる、あるいはされていると少しの不満が我慢できなくなるのです。



売れる営業マンに担当されると得?

100%得ということは言い切れません。

むしろ、損をする確率の方が高くなるかもしれません。

売れる営業マン、できる営業マンに担当されると決算時などに『特別枠』という値引き枠が増えたり、上司への稟議で特別な値引きを受けられる可能性はグッと上がります。

しかし、実際個人の営業マンが1商談で値引きする金額はそこまで大きな差がなく、しようと思えば売れていない営業マンも同じ金額、それ以上の値引きをすることもできます。



なぜ、売れない営業マンは高く売りつけると勘違いするのか

提案の『質』が低いからです。

例えばAの商品は1000万円で値引き枠は100万円、Bの商品は1500万円ですが、300万円の値引き枠がある。

そんな場合、売れる営業マンはBの商品を推し提案にし、売りやすいAの商品を蹴る提案を持っていきます。

そして値引きを200万円で抑え粗利益を確保するのです。

売れない営業マンは、元々自分の提案力にあまり自信を持っていないためAの商品だけを提案し、売りやすいものを限界まで値引きして提案してしまうのです。

「もっと高いものであればお値引きできるのですが・・・」

とでも言ってしまえばBの商品を提案する機会はもうないと言えるでしょう。