手術に携わる『お金と医者の事情』

手術に携わる『お金と医者の事情』

手術でかかる『お金と医者事情』

手術を受ける時、麻酔が効いて眠っている患者は寝ているだけで何一つ覚えていないことが多いでしょう。

しかし、人気ドラマ『白い巨塔』などのように「メス」などと様々な器具を使ったお腹を開くわけですが、退院時の医療費明細書を見ても『保険点数、投薬点数、など』手術にかかる内訳はわかりにくいことも多いと思います。

ずらりと並ぶ高そうな手術道具の金額や、自分の命を託す医師のプロ根性のお話をしていこうと思います。

医者の「メスっ!」と言うメスは一本いくら?

全体がステンレス素材になっているドラマで見かけるメスは少なくなっていて替え刃式になっています。

替え刃式のメスの金額は3000円ほどです。

ちなみに1回切開するごとに大体は替え刃を交換するので3000円が積み重なっていきます

言い換えれば、切れ味などなども含めメスは1切り1刃で使い捨てられることが多いため、カッターのように本体と刃先の部分が別売されています。

電気メス(電メス)は使い捨て部分は1本約1700円で、そのほかにも電気メスを使うには多数の備品も必要になります。

電メスはやはり高価なので本体で約100万円ほどします。

手術道具にはクーパーなどハサミ型の似たような形をした器具(金額約5000円)がたくさんあります。

その全てをドクターだけでなく手術室看護師(オペナース)は覚えており、術後の手術器具の滅菌もオペナースが行なっています。

医者の汗!に使われるのは止血用ガーゼ

患者の周りにほぼ全ての必要物品を準備しています。

開腹している患者の臓器の上に汗が垂れては大変です。

すぐに手の届く止血用の滅菌ガーゼで汗は拭いています。

(1箱100枚入りで約3000円)

ドクターやナースが着ている手術着の金額は約5000円、その上からつけるガウンは1枚約600円の使い捨てです。

医者の手術着の色は何を意味するのか

現在日本では緑か青の手術着が使われていますが、昔は白でした。

今の色に変わったのは視覚効果が関係しています。

手術現場では長時間に渡り血の赤色を見ることになります。

赤い色だけをみ続けると目が疲れて他の色を見たときに反対色の緑や青が見える『補色残像現象』が起こります。

ドクターの目を休めるためにわざと血の赤色と反対色の緑や青の手術着にしています。

長時間の手術とトイレ事情

手術中多くのドクターはトイレに行きません。

たとえ10時間に及ぶ手術の時でもトイレに行かなくて良いように事前に食事や水分を控えているようです。

女性ドクターや器械を出すナースは大人用オムツをつけていることもあるようですが、胃腸が弱いドクターは絶食という選択をするほど手術中はトイレに立たないようです。

1分その場から離れるだけでも命に関わる危険があるからと言えます。

ドラマで見るようにな執刀医である名医が初めのメスだけ入れてあとは部下に任せるようなことは現実にはほぼあり得ないことです。

しかし、いまだに某大学病院の教授はそんなことをしているという噂は聞こえてきますが、噂は噂です。

緊急事態!手術日当日に医者が体調不良

ドクターも生身の人間なので風邪をひいたり体調不良な日もあります。

何時間も立ちっぱなしで細部にまで神経を使う手術は元気な時でもかなりの体力を消耗します。

体調万全で挑むためにカンファレンス中にニンニク注射で少しでも体力を回復させてから挑むこともあります。

予定していた手術日にインフルエンザなどの感染症に感染したら基本的に手術日を変更します。

しかし緊急を要する場合は代役を立て別室で見守ることもあります。

手術にかかる費用の多くを占めているのは人件費と設備費用です。

ほとんどの手術器具は滅菌消毒をして使っているので多額の費用はかかっていません。

技術代が多くを占めていると言えます。

手術とお金とドクター事情のまとめ

近年、人工知能医療ロボットの活躍が注目されています。

人間のドクターかロボットのどちらが早く覚え、成長するでしょうか。

設備費用が多くを占め、医療費の削減にもつながるでしょう。