薬剤師という仕事が最近、転職業界では少し騒ついています。
理由は人手不足です。
薬剤師は比較的長く同じ職場に勤める傾向がある反面、国家資格を持っていないとなれないという部分で人材が大幅に増えない職種です。
それ以外にも転職活動に踏み込めない人と、人材確保に躍起になっているエージェントや企業とのすれ違っています。
今回はそんな薬剤師の業界で自分に合う職場を選ぶお手伝いができる情報をお伝えしていこうと思います。
製薬会社勤務の薬剤師へ転職『薬剤師営業マン』
MRは医師や調剤薬局など医療機関に自社の医薬品を医薬情報担当者として、医薬品の安全性や効果などを説明しプレゼンテーションしながら営業するのが仕事です。
適正な医薬品の使用と普及を図るため、服用患者の反応などの聞き取り調査も重要な仕事の1つです。
薬剤師営業マンなので、成績次第では高収入を狙える可能性が大いにあります。
MRや証券会社の営業・保険営業マンの営業など営業職は多くある中でも、比較的年収が高いジャンルに位置付けられています。
30代前半で年収1000万円以上も可能な転職先だと言えます。
しかし長時間の勤務やストレスは他の職場より多くあります。
『若いうちたくさん仕事をして一気に稼ぎ早期退職を目指すタイプ』に向いている転職先です。
医療施設勤務の薬剤師へ転職
病院やクリニック内で入院患者の処方や、外来院内処方などの業務に携わります。
医師や看護師、栄養士とのコミュニケーションが重要となってきます。
またクリニックなどでは医療事務の業務も必要な場合もあります。
医療の現場に一番近いのが薬剤師だと言え『コミュニケーション能力が高く、福利厚生を重視するタイプ』に向いている転職先です。
ドラックストア勤務の薬剤師へ転職
ドラックストアに併設されている調剤薬局の薬剤師や、第一類医薬品を販売する仕事です。
ドラックストアの調剤薬局に持ち込まれる処方箋は、現在のところ他の調剤薬局と比べ量が少ないです。
どちらかというと薬剤師の指導や説明がないと販売できない、『要指導医薬品』『第一種医薬品』や薬剤師と登録販売者のみが販売することのできる『第二種医薬品』の販売が主な業務となります。
一般(市販)医薬品の品出しやレジ打ちドラックストア内の業務など薬剤師としての業務以外も任されることがあります。
『皆ができないことができる人材』ということもあり初任給から給与が平均より高いです。
ドラックストア勤務の薬剤師が不足していることから、60歳を過ぎても働くことのできる求人が多くあります。
ただしドラックストア勤務の薬剤師から、調剤薬局や他の職場への転職は困難だとも言われています。
処方箋を扱うことが少ないので医療用医薬品の取り扱い経験が未熟なことが原因です。
『パートや定年退職後やこの先転職を考えていないタイプ』に向いている転職先です。
小規模の調剤薬局の薬剤師へ転職
薬剤師に人気があるのは小規模調剤薬局です。
地域で1つから数店舗運営の調剤薬局はオーナーとの距離も近く、昇進や昇給の相談がしやすい環境にあると言えます。
独立を考えている薬剤師には、経営スキルも学ぶことができるでしょう。
転勤の可能性も比較的少なく、あったとしても通勤時間が大幅に違ってくることはないでしょう。
ただし小規模な分職場での人間関係は重要な課題となります。
『将来独立を考えている方や、人間関係を築くのが得意なタイプ』に向いている転職先です。
大手の調剤薬局の薬剤師へ転職
全国展開しているような大手の調剤薬局は薬剤師の安定した職場だと言えます。
福利厚生も充実している企業が多く、他の店舗への店舗移動も可能です。
入社時には研修制度がしっかりとしているので、薬剤師としての経験が浅い方には安心材料だと言えます。
全国展開していると転勤があります。
場所によっては通勤時間が1時間を超えることもあるようです。
昇進や昇給も少ないこともあり転職を考える薬剤師も多くいます。
『経験の浅い薬剤師や安定して働きたいタイプ』に向いている転職先です。
都心は薬剤師の数が比較的多く転職時の平均年収は約600万ほどでしょう。
一方地方は薬剤師の数が足りていないので転職地として狙い目です。
地方での転職時の平均年収は約100万円ほど多い約700万円求人募集も多くあります。
薬剤師の転職の決め手は年収か働きやすさか
薬剤師という仕事は、求人が多く今ニーズが非常に高い市場だと言えます。
しかし、その点自分がこうしていきたいというライフスタイルや年収などの経済的な面などをしっかり考慮することが重要だと言えます。
高齢化社会であっても薬剤師は必ず必要です。
そんな先を見越したキャリアパスを描くことができるのが、薬剤師です。
今の仕事環境に不満があったり、このままでいいのか。と思っている薬剤師の方は今がチャンスだと言えるでしょう。