「カフェを経営したい」と思っている人は想像以上に多く、他にもこじんまりとした純喫茶のような雰囲気の店を持ちたいという人もいると思います。
今回は私の勤めていたタリーズコーヒーで『カフェの経営』というその夢を叶えるフランチャイズという方法をお話していこうと思います。
もちろん、これはタリーズの事業案件や広告ではないのでバッサリいうことは言っていきます!
タリーズのフランチャイズ(FC)になるには
フランチャイズとは、『小売店』や『飲食店』など幅広い加盟店が事業本部とフランチャイズ契約を結ぶことです。
事業本部から『商標』や『名称』『商品』はもちろんのこと、『ビジネス・経営ノウハウ』や『技術サポート・研修』のノウハウを受ける事ができます。
そのノウハウの対価として加盟店は事業本部に『ロイヤリティ』を支払います。
*ロイヤリティ:売上に対して何%かを支払う事という形態が多いです。
そのほかにも月額固定やロイヤリティ不要といった形態もあります。
タリーズと他のコーヒーチェーンフランチャイズ(FC)加盟条件比較
タリーズコーヒー | ドトールコーヒー | コメダ珈琲 | |
直営店/FC店 店舗数 | 175/542 | 191/935 | 808/15 |
加盟金 | 800万円 | 150万円 | 300万円 |
保証金 | 100万円 | 150万円+150万円 加盟保証金・出店保証金 | 300万円~900万円 保証人の数による |
更新料 | 50万円2年更新 | ||
ロイヤリティ | 5% | 2% | 1席1500円/月 |
販促協力金 | 2.5% | ||
工事費40坪 施工費別 | 約4500万円 | 230万円設計管理費のみ | 350万円設計指導料のみ 130万円設計料 |
研修費用 | 不明 | 1人20万円 | 3人50万円 |
上記にもあるようにタリーズは7.5%ものロイヤリティが支払いが発生します。
月に700万円売り上げると約53万円のロイヤリティを支払う必要があります。
このロイヤリティという経費が人件費、さらには店舗で勤務する社員の労働条件に強く影響してきます。
タリーズとのスタバの違いは『全店直営店』!?
スターバックスではフランチャイズ契約は行なっていません。
それは何故なのか。
『お客様のサードプレイスとしてより豊かで潤いのある時間』を提供できなくなるからとのことです。
*サードプレイスとは:自宅や職場以外の隔離された、心地のよい別の場所・第3の居場所を意味します
フランチャイズのオーナーは利益を求めるあまり、席数を増やして居心地の悪い店内にしてしまいがちです。そのようなコンセプトと違う店になってスタバのイメージを落とさないためにフランチャイズのシステムは行なっていないようです。
ただし、特殊商圏(駅や空港・高速道路のSAなど)においてはスターバックスのライセンス事業をしているようです。
タリーズのフランチャイズビジネスVSスタバのライセンスビジネス
フランチャイズビジネスとライセンスビジネスには規約の縛りに大きな違いがあります。
メリット
スタバのライセンスビジネスには規約がほとんどありません。
それゆえビジネス展開にあらゆる可能性があります。
例えば、スタバでは本屋さんと一体化した店舗があります。
このような自由な発想。つまり融通がきくのがライセンスビジネスです。
タリーズのフランチャイズビジネスでは研修制度や本部からの安定したサポートを受ける事ができ、安定したサービスや直営店と格差のない売り上げを確保する事ができます。
営業管理サポートや集客のためのアドバイスも受ける事ができるので失敗する確率が非常に低いと言えます。
デメリット
スタバのライセンスビジネスは自由度は高いですが店舗展開が直営ではしていないものとなります。直営店を出す事が難しい別店舗内のお店であったり駅ナカ・空港内になります。
そのため本部のビジネスモデルが当てはまりません。
ノウハウの使用許可は与えられますが、自身でビジネス設計をしていく事が必要です。
タリーズのフランチャイズビジネスでは、規制が厳しく設けられているので店舗独自の商品展開をすることができません。
合わせて売り上げの応じたロイヤリティを企業本部に支払う事が必要です。
タリーズのフランチャイズは儲かるのか
タリーズのフランチャイズ一店舗では年間平均約300万円ほどのオーナー収入が見込めるようです。
3~5店舗の経営で年間粗利ベースで1000万から1500万円となります。
フランチャイズ会社経営の具体的な実例
5店舗ほどのフランチャイズ店舗を運営している企業があります。
フランチャイズ経営元の社員・役員数が2~3人、
その他各店舗に2人の社員プラスアルバイトの経営でオーナーは年間1000万円ほどの収入が見込めます。
この規模でそれ以上の収入を得ているオーナーは社員にかなりの負担を強いていると言えます。