『投資は簡単にするな!』確率論の世界でわかる投資
投資というのは2通りしかないと言われています。
- 利益を出す人
- 損失を出す人
しかし、実際は
- 利益を出す人
- 損失を出す人
- 増えも減りもしない人
の3通りです。
そして、1年利益が出ても
ここで面白いのが1年間利益が出る確率を平等に
- 利益を出す人
- 損失を出す人
- 増えも減りもしない人
で計算すると33%ですが、5年で0.4%、10年では0%になります。
投資の世界は10年生存率0%の確率
どれだけノウハウや経験、市場分析ができても投資は稼げない
前述の計算式では投資スキルやノウハウ関係ないなので、仮に勝率70%で常に同じレバレッジで同じ運用額で投資を行った場合、10年間勝ち続けられる人は2.82%なのです。
勝率70%の運用ですら10年間勝ち続けるのはほぼ不可能だということです。
もし巷のように勝つか負けるか、の2通りであったとしても5年間に利益を出すか、損をするかだけで計算しても3.1%しかないのです。
つまり、投資で年収1億円!と謳っても10年毎年、年収1億円でいられる可能性は計算上は0%です。
勝率80%を10年間維持できても1割しか利益を出している投資家はいないのです。
もちろん、その投資や資産運用を10年間全くスタイルを変えず行い続けることはまずないと言えます。
なぜ投資家は成功方法に気付いても投資手法を変えてしまうのか
『なぜ投資家は成功方法に気付いても投資手法を変えてしまうのか』を簡単に説明すれば仮にも1億円の運用利益が上がって増資せずに運用する方はいないからです。
ポートフォリオを組み、分散投資をさせた場合、すでに確率論から答えはズレてしまいます。
仮に5つの分野に投資して複数の通貨ペア、株式、ETFなどを保有した場合、売買の回数を自ずと増えるため分散投資も実はリスクを上げていると考えることができます。
年収1億円より生涯利益で考える
- 年収1億円を1度成功させて、そのあと9年間1000万円ずつ損をした場合
- 年収1億円を5回成功させて、残りの5年間のうち1年を3億円損失を出してしまった場合
生き残っている投資家は皆無でしょう。
なぜなら年収が仮に納税前の額面金額なら実際手元の現金はもっと少なく、損失額が勝ってしまうためです。
それより年間500万円の利益を10年重ねて5000万円の利益を残せる方がよっぽど賢いのです。
億という単位に憧れを持つ方もいると思いますが30年間で500万円の方が1億5000万円もの資産を残すことができるのです。
投資で勝率は気にしてはいけない
投資は勝率で何もかも判断してしまいがちな方が多いです。
特にリスクを嫌う方は勝率を常に100%であって欲しいという運用をしています。
実際、稼いでいる投資家のほとんどは勝率5〜6割です。
勝率50%以下でも年収3000万円〜1億円のトレーダーは多くいます。
なぜ勝率の低い投資家が資産を増やせるかというと、仮に平均損失が10万円でも平均利益が100万円ならば、勝率が50%以下でも十分利益を残すことができることになります。
=リスクリワードレシオと呼びます。
リスクリワードレシオは義務教育で教わることがないため、自己学習でしか得ることができないのです。
リスクリワードレシオを知らず資産運用をしていこうとすれば、投資=勝率が重要となってしまうのです。
この投資におけるスタンスが、いつまでも自分の資産を増やさない元凶だと言えます。
ローリスク・ローリターンではなくローリスク・ハイリターンの相場を待つ
資産運用・投資で失敗する人は基本的に、『安定』『安心』を選びがちです。(=ローリスク・ローリターン)
リスクの許容値が低いのも特徴で、攻め時も守りのタイミングも同じリスク配分を行います。(=増えにくく減らしにくい)
しかし、大きな経済的ダメージが起こる事案を予測したり、情報収集を行うことを疎かにする傾向があります。
つまり、損はしにくいが、一線を越えるようなトラブルには塩漬けにするしかないような投資先ばかりを選びます。
投資は今すぐやめろ!?は本当なのか
損して得する長期スパンの投資のカラクリ
私も自分で自分の勝率と運用額を計算して逓増額なども導いてみました。
その結果、どうやっても投資は長くすればするほど損をする確率が上がるということがわかりました。
つまり、大げさに言えば1回だけ「全財産をここだ!」というタイミングで短期で大きく稼ぎ逃げ切る、一発屋方式の方が資産を築ける可能性は高いということです。
コツコツドカン、という言葉が投資にはありますがコツコツを積み重ねるのではドカンと稼いで終わり、これが最も稼ぎやすい投資方法です。
日常的な投資習慣が破滅に追い込む
心理学を用いた投資とお金の感覚
人間の心理というのは非常に単純です。
1億円の利益と1億500万円の利益
1億円の損失と1億500万円の損失
トレード画面で決済ボタンを押せるのは『1億500万円の利益』です。
これは1億円稼げたという安心感が先行し500万円を気にしなくなるのです。
しかし、損失は500万円どころか、1万円ですら増やしたくないのが人間の心理です。
これが執着であり、損切りを遅らせ、損を爆発的に増やすきっかけになるのは言うまでもありません
世界の富裕層も実は超短期投資?
実は世界の富裕層の中でも実は短期投資の要素を取り込んでいる投資家が恐ろしく多いことに気づかされます。
表面上は長期投資をしているように見えるのが私たちの知識との乖離点です。
世界の富裕層は大恐慌や地政学的リスクが何年かに一度極端に上がるタイミングに大きく財を築いています。
なぜ富裕層が長期投資をしているように見えるのか。
富裕層の余剰資金は常に資産運用されているのは事実です。
一般人からすれば相当な金額をファンドに運用させています。
しかし、世界の富裕層が持つ資産は私たちの予想より遥かに大きい額です。
その莫大な資産をある場面で短期的に一瞬で動かすと世界経済に歪みが出るほどです。
私たちが見ている富裕層の投資資本は氷山の一角にすぎないのです。