多くの投資家が気にするアノマリー現象とは何か?

多くの投資家が気にするアノマリー現象とは何か?

投資という世界・資産運用やお金というのはジンクスやこだわりがどんどんと積み重なり、本当に意味があるのか?と思うようなことが多くあります。

アノマリー(anomaly)現象とは、そんな論理的実証の難しい、感覚や経験というノウハウ主体の『勘』のことを言います。

みなさんもきっとあるはずです。

そんな多くの投資家やお金に関わるアノマリー現象を知ることで、ある程度の相場動向を逆に読み取れると投資計画や戦略が立てやすくなるかもしれません。

アノマリー現象をもう少し深掘り

アノマリー現象は全てにおいて根拠がないとは言えませんが、立証がしにくい現象です。

投資というのは大きく分ければ、ファンダメンタルズとテクニカル分析で相場や投資・資産運用の計画を立てています。

つまり、関連性をつなぎ合わせてどこに影響が出るかを予測するのが、投資の予想と言えます。

そのため、S&P500が上昇したらビットコインの価格も上昇しているなどとう相関性を答え合わせしていくのです。

▷▷▷仮想通貨・暗号資産との相関性は『S&P500』にあるのか

しかし、アノマリー現象は基本的には非常に曖昧で『なんとなく』わかるようなわからない、『通例』『恒例』のようなものでもあります。

アノマリー現象の歴史

アノマリー現象は1980年代にはもう市場で知られており、アメリカなどは研究を同年代ごろ活発にしていました。

アノマリー現象は投資以外でもお金に関わらず存在する

月別アノマリーカレンダー

1月 1月効果(ご祝儀相場)株高
2月

節分天井彼岸底 日本株に買い多

3月

節分天井彼岸底

4月 4月効果 新年度で日本株に買い多い
5月 セル・イン・メイ 売り圧力が強
6月 株主総会などのイベント 静観時期
7月 夏枯れ相場
8月 夏枯れ相場 円高傾向時期
9月 セントレジャーズ・デイ効果 買い圧力が強
10月 ハロウィン効果 株価急落に注意
11月 円高傾向
12月

クリスマスラリー・年末ラリー

アノマリー現象は基本的にアメリカやイギリスなども共通して用いられることがあるため、意外と知らないアノマリーもあるのではないでしょうか?

アノマリー現象『セル・イン・メイ』『セントレジャーズ・デー』

アメリカのアノマリー現象は日本の株価にも影響

セル・イン・メイ(=Sell in May)と訳され、歴史的に決算後で納税時期とも重なることから流動性が少ないとも言われています。

アメリカセントレジャーズ・デイは富裕層や9月の第2土曜日と決まっていて、セル・イン・メイ(=Sell in May)で手放し現金にしたもので、また買い戻すシグナルカレンダーとしてアノマリー現象があります。

ハロウィン効果はリスクヘッジの1ヶ月?

恐慌・暴落ばかりの10月

ハロウィンのある10月は、恐慌レベルの大暴落が歴史上を多くあります。

2008年のリーマンショックでは10月に日経平均が6000円台という下落をし、海外でもブラックマンデーやリーマンショックも10月に起こっています。

ブラックマンデーを遡れば、実はブラックチューズデーも10月に起こっていて、それもすべて10月の末日の近い日に起こっています。

ハロウィン効果は投資で儲かるチャンス?

実はハロウィン効果というのは、恐慌を恐れる反面、儲かりやすい・利益を出しやすいアノマリーとしても知られています。

実はハロウィンのある10月からの半年間を均してみると、相場や市場は上昇傾向するという『半年』縛りのアノマリーともされています。

ちなみに、

海外ではハロウィン効果を、「BEST 6MONTH(最高の6ヶ月)」と呼ぶこともあるくらいです。

日本でも『黄金の半年間投資法』と呼ばれることすらあります。

日本で根強いアノマリー現象『4月効果』

4月は日本株が強いひと月として知られていて、海外のヘッジファンドも4月=日本株というアノマリーがあるようです。

アノマリー効果としては比較的、裏付けが多く約20年間『4月効果』は続いています。

*新型の感染症での例外年はあり。

ちなみに日本は新年度で、必然的に経済が回りやすく明るいニュースが新年の次の出やすい月なので、日本株での投資・資産運用では注目するべきアノマリー現象だと言えます。

年末ラリーからの『1月効果』は大きく相場が動く

年末ラリーは以外に毎年忙しない

株式市場には、「年末ラリー」というアノマリーもあります。これは、年末にかけて株価が上昇していくという経験則です。米国では「サンタクロースラリー」とも呼ばれています。年末になると、クリスマス休暇を取る市場参加者が多く、売り圧力が弱まるので株高になるという現象です。

ただ、年末にかけては税金対策のために売りを出す投資家もいるので、個別株を保有している場合は注意が必要です。

日本のアノマリー現象と関連するの年間休暇

日本の投資や資産運用で特に影響が出やすいアノマリー現象は、正月休み・お盆・年末とも言えます。

海外の投資家や富裕層・資産家は年末休みが長い

ここで一つアノマリー効果の矛盾している月ががあります。

それは年末ラリー期間中の相場です。

実は12月の上旬にグッと相場のボラティリティが減るという現象が起こります。

これは海外の『成功』している投資家や機関投資家は既に冬休みに入るためです。

つまり、年末のクリスマスラリー中というのは、投資家の分類上特徴を掴みやすいとも言えます。

成功した投資家や機関投資家のほとんどは大口の資産運用や投資を行います。

逆に言えば、上司が早めの年末休暇に入った場合、稟議を通すことができないため、アクティブな運用はしにくいのです。

それに併せて、成功している投資家や機関投資家と逆の特性を持つ投資家が残る市場では短期売買の圧力が強まるため、相場は右往左往しながら方向性を掴む状態になります。

年間単位のアノマリー現象

さらに長期的なスパンで言えば、『丑年』は気をつけろという格言も1950年ごろから気にされています。

丑(うし)つまずき、寅千里を走り、卯(う)跳ねる

ということを昔から株式市場では言われてきたのです。

それに加え、当時の相場師は『辰巳天井』というアノマリー現象にも注目していました。

辰巳天井とは

辰巳天井とは戌亥の年は底値になりやすく、辰巳の年は天井になりやすいというアノマリー現象です。

辰巳天井は「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ、戌笑い、亥固まる、子は繁栄、丑つまづき、寅千里を走る、卯跳ねる。」

という十二支での株価や相場・経済へのアノマリーがあります。

惑星の動きとアノマリー現象は驚きの効果

惑星と市場や相場との連動性・アノマリーというのは想像以上に当たる確率が高いと一部の投資家は国立天文台のデータをチェックしているという人もいます。

ちなみに投資をしている筆者の私も実は『金星の逆行』というのは影響FXのドル円でかなり恩恵を受けた事実があります。

出典元:eワラント証券

金星(惑星)の逆行とは?

「地球から見ると、ほかの惑星が通常とは逆に動くことがあります。

通常、惑星は天空上で位置を変えない恒星を基準にすると、一定の方向に動いています。惑星の逆行は、惑星は定期的に動く向きを変え、恒星に対して逆方向の動きを見せます。

ちなみに金星などの逆行は約1年半に1度しか起こらず、水星の逆行が1年に3回も起きるため、長期投資でしか有効とは言えませんが、IMF自体が先進国は約6年で景気サイクル・循環が一周すると言っているため、時系列上おかしいとも言えません。

もちろん、この本当か嘘か、因果関係を探る以上に、このようなアノマリー現象を気にしている投資家が少なからずいると相場の連動は起こりやすいと考えるべきでしょう。

月単位で投資戦略や投資家の動向を把握する

年末のクリスマスラリー中と9月などの買い支えする投資家は異なるとも言えます。

つまり、今どんな投資家がお金を動かそうとしているかを把握するにはアノマリー現象の『迷信』や『ジンクス』をあえて信じてみることも一つの投資戦略だと言えます。

そのため、アノマリー現象は相場や市場の牽引役とも考えられるため、投資家は想像以上に気にしておく必要があると言えます。