MBAはお金持ちになるには必要?経営だけ?投資や資産運用で活かせるのか

MBAはお金持ちになるには必要?経営だけ?投資や資産運用で活かせるのか

日本の資格という担保性に依存する評価傾向が強い環境の中、経済紙やニュースでは何かしらの資格とキャリアを紹介するテロップが出ます。

その中で、若くても全国放送のコメンテーターができるのは、やはり有資格者です。

弁護士資格や医師資格・ファイナンシャルプランナーなど多くの資格がある中で、経営の世界ではMBAというキャリア・学位が一目置かれます。

実際、私たちが取得する必要や取得すればどうなるのか?

という小さな疑問から、私たちの身近な投資や資産運用などで活きるキャリアなのかも知りたいところだと思います。

今回はそんなMBAという学位・キャリアをお金に絡めて解説していきます。

MBAとは?

MBAとは、Master of Business Administrationの略で、日本で言えば経営学修士や経営管理修士と呼ばれるキャリアであり、学位です。

元々MBAは19世紀末アメリカで生まれ、近代的な経営スキル・知識を高めることを目的とした高いレベルの教育カリキュラム・キャリア形成です。

あくまでもMBAは国家資格などの資格ではなく『学位』の取得という枠となります。

MBAでは何を学ぶのか

MBAで学ぶカリキュラムは

人的資源管理

財務会計

情報

マーケティング

統計学

経済学

を軸に組まれています。

簡単に言えば、『ヒト・モノ・カネ』が関わっています。

基本的にはMBAは経営者として必要な知識を詰め込むもので、投資や資産運用をいう実務も一部応用できますが、あくまでも『経営者育成』が目的です。

MBAで学べる投資やお金の知識

『ヒトモノカネ』で縛りで言えば、ヒトとおう人的資源管理では組織の人事や組織論などで大きな関わりはありません。

しかし、カネの部分で言えば、マクロ経済・ミクロ経済という経済市場・相場の根源の部分を学ぶことで土台のしっかりした投資手法を考えるのに効果的な内容とも言えます。

それに加え、ファイナンスの知識や統計学は投資や資産運用の中でも、『持つべき視点』であるため、決してMBAは経営だけでなく投資にも多少生きてくると言えます。

海外でのMBA取得・国内でのMBA・オンラインMBAに違い

MBA=ハーバードというイメージの方も多いのではないでしょうか?

しかしMBAは日本でも取得できる学位です。

そのため努力次第で英会話を学ぶ感覚で時間をかければMBAは大学卒以上の最終学歴があれば取得可能です。

MBAの学位取得には通学タイプとオンラインに大きく分かれ、通学タイプではパートタイムという制度もあります。

これは簡単にいえばジムの会員制と似ていて時間帯に特化しているため、現在仕事をしている方でも取得可能な環境が整っています。

  • 「海外フルタイムMBA(通学)」
  • 「国内フルタイムMBA(通学)」
  • 「国内パートタイムMBA(通学)」
  • 「オンラインMBA」

MBAの学位取得はどれがおすすめか

MBAの学位にどれだけレバレッジをかけたいかという部分が重要だと言えます。

国内のオンラインと通学制のMBAの大きな違いは『同志』との出会いがあるかどうかです。

簡単に言えば、MBAの学位を取得するというビジョンを持っている人は多くの場合、起業・経営者・エグゼクティブを目指す人が集まる環境です。

そのため、MBAを取得しながら同じようなビジョンを持つ人間との出会い(人脈)という部分で言えば通学制のMBAの方が得られるものが多いと言えます。

MBA取得はできる限り海外がおすすめである理由

前述通り、『同志』という人脈を確保するのは利害関係が発生する前段階での出会いであるため、非常に信頼関係が得やすいと言えます。

それに加えMBA取得後のキャリアに一貫性があるため、将来永続的に情報交換やネットワークという財産を得ることができます。

MBA取得者の年収や所得が多く、お金持ちになりやすいのは、やはり『質の高い情報』を得られる術を持っているということが言えます。

MBA自体がお金持ちになれるだけのコミットが仮になかったとしても、同じ時間学んだ人間から得られる情報が収益に繋がることは多いにあり得ると言えます。

特に、海外でのMBAで言えば世界中からエキスパートが集まるような環境であり、世界金融の要のアメリカをはじめとするネットワークは持てるならば持ちたいものです。

日本は資格が大好きな国だからこそ、MBAが役立つ

資格というのは2つの役割があります。

簡単に言えば、

  • その資格がなければできない商売や業種を経営・責任者になるビジョンがある
  • その資格があれば、キャリアパスに優位な評価を得る資格

です。

筆者の私で言えば、保険代理店の経営や不動産会社の経営というのは、資格がなくては開業できず・経営ができません。

だからこそ、必ず取得する必要がありました。

MBAは資格ではないことには留意は必要ですが、MBA取得者は企業からは好かれます。

実務に長けるかどうかは別として、採用する基準としてプラス点を付けやすいためです。

MBAの『学位』取得は必要か不要か

MBAのコンテンツの多くで注目されるのは、MBAの学位が必要か不要かという部分です。

一番重要なのは、MBAを取得したい理由にあると言えます。

MBAの学位を取得するのが、評価やキャリアパスなのか

あるいは、自分自身のスキルアップや経験のためなのかという部分です。

それに加え、MBAで学ぶカリキュラムが自分自身で有効に使えるキャリアパスを計画しているかが重要です。

総じて言うならば、あればチャンスや可能性が拡がる。

一方でMBA取得でのデメリットという部分もあります。

MBAの学位取得は勉強量と勉強時間という証明には最適

MBAの学位取得は2年が一般的

MBAの学位を取得するまず、ビジネススクールで決められた単位を取得する必要があります。

そもそもビジネススクールにも入試試験がある場合がほとんどで、アメリカでのMBA取得を目指す場合は言語としても日常英会話レベルでが難しいため、ビジネス英語などを身につけておく必要があります。

アメリカの場合はMBA取得に約3年ほどを要します。

そのため、MBAを取得している人材には一定の継続的な学習意欲と、インプット量があるという担保にはなります。

逆に言えば、MBAのデメリットは一定期間の拘束があるということです。

経営者として、エグゼクティブとしてのキャリアしか見ていないという人であっても、やはり勉強や学位取得は時間が必要です。

仮にMBAを取得せずに結果を多く出している人とMBAを取得してキャリア採用した自分がいた場合、MBAを持っていて結果も出ないと前者に負けてしまう可能性はあります。

MBA取得するべきか不要かを迷った場合

例えば、学生時代に学生ベンチャーを立ち上げたというキャリアがあったとして、どれだけのキャリアかはわかりません。

その当時の売上や知名度のエビデンスが出しにくいためです。

しかし、MBA取得者が学生ベンチャーをやっていれば実務と知識の両方が揃っていると判断されるのです。

逆に言えば、MBA取得に悩みながら会社の創業をビジョンとして考えているならば取得はしなくて良いと言えます。

一方で、企業に勤め、転職や引き抜き・ヘッドハンターに注目され、常に良い条件のオファーを待つエグゼクティブにキャリアのビジョンがある場合はぜひMBAは取得しておくべきだと言えます。

【経験談】筆者がMBAを取得しなかった理由

MBAの取得も筆者の私も検討したことがあります。

検討した当時、一流の上場企業で代表取締役まで成り上がるか、創業から上場を一代で成し遂げる勢いのある経営者の多くはハーバード大学でMBAを取得するというのがステータスでした。

  • 楽天の三木谷浩史 氏
  • ディー・エヌ・エーの南場智子氏
  • 元ローソンの取締役社長の新浪剛史 氏

は3人ともハーバード大学でMBAを取得していたこともありました。

しかし、MBA取得は前述通り、取得に時間を要します。

さらに、MBAを取得するならば国内ではなく海外で取得し、海外での人脈を拡げることがセットで考えていました。

それを現実的に自分のキャリアで一旦実務んもスピードや余力を残す時期ではなかったため取得を諦めました。

【経験談】筆者がMBAを取得しなかったことへのを後悔したか

MBAの取得に憧れた反面、実際保険会社を独立後にMBAを取っておけば・・・と感じたのは何度かあります。

取らなくてよかったとは思ったことはありません。

実際、新聞や経済紙・業界紙で、何度か企業の紹介で記事が出た時に、MBA取得者の方が枠は圧倒的に大きかったことに悔しい思いをしたことがあります。

今でも経済紙などへの執筆依頼時に、『書ける資格』『保証・担保性のある資格』の優位性を感じる場面は多くあります。

MBA取得をした同じキャリアの人と、資格がない人だとテレビ局の食い付きが違うというのは言うまでもありません。

MBAは投資や資産運用で意味があるのか?

金融リテラシーが昨今注目され、日本のリテラシーの低さに改善の必要などを取れる情報が目に止まりますが、MBAが資産運用や投資の成績に生きるかどうかは別問題だと言えます。

あくまでもMBAを取得した人間は学術的・論理的な意味での投資の機会やリスクヘッジはできても、少ない資本から積み上げる投資や資産運用と、企業や投資銀行・ヘッジファンドのような巨額を動かす実務では『必要なもの』は異なります。

証券外務員や証券アナリストの資格とMBA

投資や資産運用でお金持ちを目指すならMBAは不利

投資や資産運用における金融リテラシーを学ぶのは、確かに時間を向上心があれば何か資格という担保を作りたいと思う若いビジネスマンはいるはずです。

*筆者の私は、保険会社から独立する条件であらゆる資格の取得が条件だったので、必要に迫らせて勉強をしました。

実際MBAを取得している人は上場企業で役員や取締役まで出世するスピードは早いと実感として感じます。

しかし、実務でMBAを活かせるほどの事業を自分で興すとなると、有益な部分とそうでない部分が見え隠れします。

MBAの取得はエキスパートな資格とは言えますが、国家資格ではありません。

それに経営やマネジメントという専門分野で言えば少し、キャリアアップの目線を逆に絞ってしまうきっかけにもなり得ます。

その点、証券アナリストや証券外務員は金融業界では確実に通用し、実務として確実にチャートや相場・資産運用のアドバイスは的確と言えます。

つまり、MBAで得たスキルと仮に投資や資産運用で活かしたいというならば、MBAでなくても良いのでは?

というのが人事の感じることだと言えます。